2009年9月3日木曜日

罷免

こないだの選挙の国民審査で。

私の前に並んでいたおっさんに

「罷免すべきだと思う裁判官の欄に印をつけてください。」

と言って用紙を渡した係りの人。

私には

「やめさせたいと思う裁判官の欄に印をつけてください。」

とのたまった。

今どきの若いねーちゃんはヒメンの意味も知らないと思ったのか。

いや、実際若い女性に「ヒメンってなに?ちょーイミふめーだしww」とか言われたのかもしれないし。
他意のない言い換えかもしれんが。

2009年8月13日木曜日

8月22日 古城巡り、カラカルパクスタン共和国へ

8月22日 古城巡り、カラカルパクスタン共和国へ

6時半起床。屋上に行って、朝日に照らされるヒヴァの街を眺める(写真①)。そこでホテルのオーナー一家の長男に遭遇。彼の自室が屋上にあるらしい。
8時にホテルをチェックアウト(25ドル)。ホテルが呼んでくれたタクシーに乗り込む。今日はこのタクシーで古代ホレズム王国の城跡を回るのだ。

アムダリヤ川(写真②)を越えて2時間ほど走る。最初の古城は『アヤズ・カラ』(写真③)。カラは城市の意。アヤズ・カラは6,7世紀のもので、ふたつの城跡の山が並んでいる。そのうち登れる山のほうを登って探検。またその城跡からもう一つの城跡を見下ろす。茫漠たる大地の中に忽然とそびえる古代の遺跡。ロマンだねえ。そこでドイツ人旅行者に出会い、しばし英会話。彼に写真を撮ってもらうと、
「日本人は写真を撮るのが好きと聞いていたけど、それは本当だね!」
と言われた。

小一時間ほど散策したのち、チャータータクシーに乗って次なる古城、トプラク・カラへ(写真④)。こちらはかなり広いお城で、いろいろな部屋があり、おもしろかった。
タクシーまで戻ると、運ちゃんが別のおっさんとしゃべっている。我々の他に西洋人の旅行客のグループがおり、おっさんはそのタクシードライバーらしい。
運ちゃんが我々に気づき、おっさんと別れてこちらに来た。タクシーに乗り込むかと思いきや、カタコトの英語で何か話しかけてきた。概ね以下の内容だと推測される。

ホテルの話だと、お前たち今日はヌクスまで行くそうだな。ホテルからは「カラ巡りをしつつベルニーのバス停までつれていってやってくれ、彼らはそこからバスでヌクスに発つのがいいだろう」、と言われた。しかし、それなら俺が直接ヌクスまで連れて行ってやろうと思う。カラ巡りも含めて一人30ドルはどうだ?

ははーん、さては西洋人旅行客の運ちゃんに焚きつけられたな。このカラ巡り+ベルニー行きのタクシーは現地住民のホテルの人が交渉してくれたおかげで、一人あたり17ドルという格安で乗れることになった。それにこの運ちゃん、ほとんど英語が話せず、旅行客慣れもしていないようで、日本人からはもっとふんだくれるということをご存じなかったらしい。

で、互いの客が遊びに行ってる間、タクシー運ちゃん同士「どこまで乗せるんだ?」「いくら取るんだ?」という会話になったのだろう。で、西洋人相手のおっさんの方が「なに?!そんだけしかとらねえのか?もったいねー。あれジャパニーズだろ?その倍は搾り取るね、俺なら。」「え、そうなの?でももう交渉成立しちゃったしなぁ…。」「待て待て、あの日本人はベルニーに用事があるんじゃなくて、そこからバスに乗り換える算段だろ?」「うん、ヌクスに行くらしい。」「じゃあお前が直接ヌクスまで連れてってやりゃーいいじゃんか。」「!」

とまあだいたいこんなとこだろう。我々が「いや、最初の約束どおりベルニーまででいい」と固辞すると、今度はその西洋人らの運ちゃんも「いや、バスは一人10ドルするし、結局タクシーと変わんないぜ?」だの「バスはきっついぞー、数ドルの違いだし、絶対彼に載せてもらった方がいいって。」などと加勢に出る。こっちの運ちゃんはかなり英語が堪能だ。きっとあの西洋人からもたんまりもらっているのだろう。

とはいえこちらもそうやすやすとぼったくられるわけにいかない。結局運ちゃんが根負けして、当初の予定通りベルニーまで送ってもらうこととなった。
それにしても、素朴でいまいち客から金を引き出せない実直な運ちゃんと、そんな純情な同業者のために一肌脱ぐ旅行客擦れした運ちゃん、どちらも微笑ましい。

そして最後の古城、クワット・カラ(写真⑤)。インディー・ジョーンズに出てきそうな、神秘的で不気味なような佇まい。古の物語に想いを馳せてしまう。しかしかなり暑い。朝からあちこち回ってきて、このときはすでに正午をまわっている。遮るものが何もないステップでの直射日光は、既に充分歩き回ってへとへとな体にはこたえる。

やっと城壁のふもとにつくが、入り口が見当たらない。他の観光客もおらず、タクシーまで戻るのもかなりしんどいので誰かに尋ねることができない。正面は写真のような形状なので内部への通路はなさそうだと認識し、向かって右側の面に回る。お、こちらにはあった。が、入り口というよりは抜け穴。人一人腹ばいになって通れるかどうかの穴が、数m上方の城壁にあり、そこまでは60度ほどの急斜面。また、その斜面に入るまでに、なんかすごくとげとげの植物が繁茂している。頑張れば行けなくもないが、現代人向けの入り口ではない(写真⑥)。
そのまま背面にまわる。どうやらこの城は正方形に近い、比較的単純な形状らしい。ここにも、やはり数m上方に入り口らしきものがあった。今度はただの穴ではなく、なんとなく入り口の体をなしてる感じだ。が。そこに到るまで幅10 cm弱、奥行き5 cm 程度、段差 50 cm 強のふざけた階段が続いている。爪先立ちで頑張ってもムリそう。っていうか危ない。
最後の望み、左面。しかし、こちらには入り口そのものがなかった。

となれば抜け穴か、階段か。背面に戻って階段に足をかけるも、これを爪先で維持しつつもう片方の足を次の段にかけるのは至難の業。これ、登り始めちゃったら、途中で降りることもできないし、想像以上に危ないので断念。そこで右面に戻って抜け穴へ(写真⑥)。長ズボンであることに感謝しながらとげとげの植物を掻き分け、手足を使って急斜面を登り腹ばいになって穴を通る。まさにインディー・ジョーンズ。あるいはミステリーハンター。

そして城跡に入ることができた。中はでこぼこした地面が広がっているだけだが、城壁から見える景色は格別。正面中央に見える、何かのシンボルのような縦長の穴は高さ2mぐらいで、ちょうど人一人が収まるサイズ。城壁に沿って内部をぐるっと回り、穴のところに佇んでみたりしていると。

ん?坂がある。幅3mくらいの、広い下り坂(写真⑦)。斜度も緩やか。その坂の終着地は、城の外、正面出っ張った部分の左側。ちょうど、写真の陰になっているところ。

まともな入り口だ……。

というわけで、今度はそこから地上に降り、城を後にする。

さて、タクシーに乗り、ベルニーという街に着いたのが13時半頃。ここで運ちゃんとはお別れ。運賃はホテルでは一人17.5ドルという話だったが、いろいろよくしてもらったし、一人20ドル渡す。と、運ちゃん大喜び!
タクシー降りたとたんに他のタクシードライバーが我々に群がり、「どこまで行くんだ」「俺のタクシーに乗れ」攻撃が始まったのだが、運ちゃんは彼らから我々をガードし、「控え控えい!このお客様をお通ししろ!」とばかりにずんずん突き進んで、ヌクス行きのバスまで案内してくれた。数ドルの心づけが相当嬉しかったらしい。しかし助かった。

バス、といっても大きめのワゴン車のようなものなんだけどね。出発するまでの間、乗客や運転手とウズベク語対日本語の会話。彼らは我々のバイブル「地球の歩き方」に興味を示し、貸してあげたら大興奮で回し読みし始めた(写真⑧)。確かに、外人が持ってる母国のガイドブックって興味深いよね。

そうこうしているうちにバスは出発し、カラカル・パクスタンの国境を越え、2時間ほどしてヌクスに到着。タクシーに乗り(3000 cym)、ホテルジペック・ジョリに着いたのは17時。今日は移動も多かったし、炎天下を歩き回ったのでくたくた。シャワーを浴び、少し休む。

18時半頃夕飯を求めて放浪。カラカル・パクスタンの首都というだけあって、ヒヴァに比べてかなり現代的。まあタシケントには遠く及ばないけど。そしてなんとなくソ連っぽい(写真⑨)。栄えてるんだけど陰鬱な感じが。学校や体育施設みたいなものもあった。

地球の歩き方にあるヌクスの地図はあんまり詳しくなく、しかもところどころ間違ってる(それでも掲載してあることのほうがすごいが)ので、待ち行く人に尋ねつつ、空腹を抱えてうろうろ。それに、「カフェ」と書いてあるので入ってみると、いかにも夜のお店だったり。ウズベキスタンではそういう商売は禁じられているが、カラカル・パクスタンは法律が違うらしい。カラカル・パクスタンの政治的区分がどうなっているのかよくわからないなぁ。国境越えのとき検問はあったもののパスポートは検められなかったから、ウズベキスタンの領内ではあるんだろうが。

で、やっと「地球の歩き方」に載っている食堂、「バヴァリア」に辿りついた。ペリメニ、スープ、ナンを食べた(9000 cym)(写真⑩)。うーん、生き返る。隣の席でビジネスマン風の日本人がビジネスの会話を日本語でしていて、びっくりした。観光でなく、仕事で来てる人もいるのね。

22時半頃就寝。

今日の支出:51ドル

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

ネタバレバレでとりとめなく感想書きます。

の前に、前作『序』の感想から。この間研究所の学生で『序』のDVDを鑑賞したので、そのときのmixi日記から貼ります。
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でもやっぱなー、第一話からヤシマ作戦まではテレビアニメのがいいなぁ。序はかいつまんで詰め込みすぎ。場面転換とかセリフのやり取りとか、はい次!はい次!って感じで全然感情移入できない。
テレビのを映画に焼き直すってんなら、テレビを知らない人でも楽しめるように、上映時間内に納まるように整理整頓しないとなぁ。
そのくせ個人的には切られたくないシーンが切られててがっかり。最初のさ、降る瓦礫から初号機がシンジ君を守るシーンとかさ。あれ切っちゃいかんと思うんだよね。あれがシンジ君の乗る動機に繋がるわけだし、後々ユイさんとの伏線にもなるわけでさ。そこを切って、「苦しむレイを慮って」という理由で乗ることにしたけどさ。ちょっと弱いよな。

私はテレビ版の時からエヴァが好きだったしその設定とか世界観に興奮するけど、テレビは話が進むにつれてどんどん行き当たりばったりになって、設定が破綻していって、矛盾だらけになって、残念だったんだよね。
あとはもともと子どもが見る時間帯のアニメだったこともあって、対象年齢がぶれてる感じが嫌だった。

そこらへんが新劇場版では洗練されるのかと思ったんだけど、序を見る限りあんまり期待できない。

でもラミエルがよかった。テレビ放映の10年後、アニメの技術はこんなに進歩しましたよ~って感じ。地道にドリルで掘削してたのが、なんかにゅるっとしたやつになってたり。コアを貫かれて「キャーッ」って言うところに萌え。ラミエルたんかわいいよ、ラミエルたん。

さんざん序の文句を言っといてなんだけど、破には興味あるな。あれはもうテレビの焼き直しじゃないようだし。同じキャラを使った別の話として楽しめそう。
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というわけで観てきました。

なにより映像がすごい。音響がすごい。これは映画館で観る価値あったわー。
それにテレビ版や『序』に比べてストーリーがよくまとまってるし、見ていて痛快!爽快!
前宣伝通り、テレビ版とはまったく違うストーリーなんだけども、それでも重要なシーンを切り貼りしたりまとめたりすることで、エヴァの大事なところを失わずにうま~く作られてた。
いや~面白かった。

一番印象に残ったのは綾波レイの成長。テレビ版でもちょっとずつ前に進んではいたけれど、『序』のヤシマ作戦をきっかけにした彼女の成長がすごくわかりやすく描かれていた。
生まれたばかりの自我が幼くて健気できゅーんとしてしまった。シンジ君を「好き」なんだけど、恋愛にきちんと分化した感情じゃなくて、ただただ慕ってる感じがせつない。
母鳥に必死でついていくカルガモの雛のようにせつない。
サプライズのお食事会を企画して、招待状をNERVのメンバーに配って、この子はなんて積極的になったんだろう……お母さんは嬉しいよ……と思ってしまう。
テレビ版とそれに続く旧劇場版ではようやっとシンジ君への執着が芽生えたくらいで彼女の成長は終わってしまったけど、今回はシンジ君以外の人とも積極的に関わって、他人の立場で考えられるようになってて、感動した。
リツコに頼んでアスカに「ありがとう」と言うところとか。「あなたにはエヴァに乗らない幸せがある」とか。マリと一緒に使徒と戦うところとか。
そうやってレイが成長してしまったからか知らないけど、テレビ版ではアスカと二分してたヒロインの地位を今回は独占してしまったような印象。
テレビ版のアスカは性的な意味でのヒロインで、レイはストーリーの重要な鍵という意味でのヒロイン、という風に住み分けしてたと思うんだけど、今回はその両方を兼ねていたように思う。このあとどうやってオチがつくのか気になる。
テレビ版の3歩進んで2歩戻る、という彼女の成長もすごくよかったし、だからこそ「3人目」になるところとかがすごく悲しくてせつなかった。ので、テレビ版と破の「綾波レイ」、どちらがいいとは言えない。でも映画の時間内にまとめることを考えると、今回の綾波のキャラクターはよくできてたなぁ、と思う。

で、そんなレイにすっかりヒロインの座を持っていかれた式波アスカ。
惣流から式波に苗字が変わったのは、テレビ版のアスカとは違うからなのか、はたまた女の子の苗字を「波」で統一したかっただけなのか知らんけど。
でも私は今回のアスカも好きだなぁ。シンジ君に対峙するヒロインではなくなってしまったけれど、ストーリーの中での存在感はすごく重かった。
天上天下唯我独尊、みたいな性格は健在だったけど、シンジやレイだけでなく、ヒカリちゃんなど周りの人にもつんけんしてたのが印象的。
そんな彼女が三人で協力して使徒を倒したり、シンジとの共同生活やレイとのやりとりを通して心を開いていく様がわかりやすくて、でもわざとらしくなくて、とてもすがすがしかった。
レイの食事会にバッティングしてしまったエヴァの試用実験を、アスカが替わることでレイを応援してあげるところが、その後の展開もあいまってせつない。
テレビ版の、トウジのエヴァや使徒を食うシーンを、ああいう形でまとめたのはなるほどなぁ、と思った。
ヒロインの地位を明け渡してあんな悲惨な目にあったアスカ。アスカファンへのせめてものサービスなのか、えろいショットが多かったのが気になる。
ありゃーパンチラどころかパンモロだね。エヴァの試運転のときも、なんでプラグスーツまで変える必要があったのさ。あんなあられもない格好で、あんなことになって、かわいそうに。

そして新キャラ真希波マリ。古参キャラにどう絡んでいくのか楽しみだったけど、今回は出てきただけっていう印象。だいたい映画の中でフルネーム呼ばれたか?
でも『破』のオープニングは彼女の独壇場だったし、惜しげもなく伏線貼りまくってたので、次回が楽しみ。絵も声もかわいいし、性格もレイやアスカと一線を画してるし、さばさばしててよかった。
凍結された2号機に乗って、アスカですら知らなかった裏コードを使いこなしてるところも不思議とイヤミじゃなかった。
あとで一緒に行った友人が「だってアスカが裏コード知ってたら危なくてしょうがないじゃん」と言ってて、なんか納得いった。

今回気づいたのは、どうも新劇場版では「ユイ」の存在が薄いらしい、ということ。
『序』でエヴァ初号機がシンジ君を守るシーンがカットされてて不満だったんだけれども、今回のエヴァ覚醒のシーンもあんまりユイが絡んでなかったような?

テレビ版のときは好きな女性キャラは?と訊かれたらレイでもアスカでもミサトでもなく、迷わずユイ!と答えてたんだけど、旧劇場版で、実はユイが一番エゴイストだったことがわかって幻滅したんだよね。
その意味で今回のユイの薄さは興味深い。

それから前回同様、使徒がよかった。ああいう形状はどうやって思いつくんだろうなぁ。チームで案を出し合うのかな。テレビ版以後のロボットアニメがどうしてもエヴァの影響を受けてしまうのと同じように、今回の使徒も今後のアニメの典型になるんだろうなぁ。

今回の「一ヒロイン一歌」はちょっとどうかと思った。マリの鼻歌やアスカのシーンはよかったけど、レイの「翼をください」までいくとなぁ。ちょっとしつこく感じた。林原めぐみ、高音が苦しそうだし。
まあ、あれがいい、という人も多いんだろうけど。私はもっと他にぴったりのBGMがあったと思うんだけどな。

『破』の終わり方は、テレビアニメで言えば最終回の二つ前という感じで、かなり盛り上がりつつ解決を先送りにしてた。
何年先になるかわからんけど、完結編が楽しみ。

2009年8月9日日曜日

HACHI



公開直後の『HACHI 約束の犬』観てきました。


公開直後ですが、これから観る人の事をちっとも考えずにネタバレバレで感想書きます。


 


日本語吹替版に入ってしまった……というか、錦糸町駅前の映画館に字幕スーパー版がなかった。


しくった。超しくった。リチャード・ギアの


「HACHI!」


を聞きたいがために行ったというのに……いやまぁしょうがない。


チケット買っちゃったからしょうがない。


北大路欣也のネイティブジャパニーズな「ハチ!」も悪かなかろう。




すごくよかった。感動した。泣いた。




泣いたけど、映画に感動したというより、「亡くなったご主人を毎日毎日駅で待ち続けたわんこ」という実話がいいよね。そして実話としてはいいんだけど、それを映画にするとなると、話に動きがなさ過ぎて難しいと思う。何年も何年も毎日毎日、という日々の積み重ねに胸打たれるんであってさ、映画化しやすいような特定の大事件があるわけじゃないからさ。かといって「何年も毎日」をひたすら淡々と描写していくわけにもいかないし。

というわけで、リチャード・ギアの死後ハチがひたすら駅で待つ部分は、いろんなエピソードを数珠繋ぎにしてるんだけど、いまいち感情移入ができなかった。難しいと思うけど、もうちょっといい演出があるんじゃないかなぁ。あとハチの最期のシーンもお約束過ぎた。まさに副題、『約束の犬』。まあそういうお約束感がよいのかもしれんが。

舞台はアメリカなのに犬種が秋田犬、しかも名前がハチというのも日本での実話を踏襲していた。
そのせいか、リチャード・ギアとハチの出会いのシーンでは、ハチが日本を出るところから描かれていておもしろかった。
あと、「秋田犬」が珍しい外人向けなのか、あるいは『ハチ』が特別な犬であることを印象付けるためか、「秋田犬」に関する説明が詳しかった。SAMURAIと秋田犬が一緒に写ってる写真を出して「人のパートナーになった最初の犬は秋田犬なんだ」と言ってみたり、「誇り高き犬種で、人間に媚びない」と言ってみたり。
それから『ハチ』という名前に関しても「数字のeightと言う意味で、日本ではラッキーナンバーなんだ」と説明していた。

なんかそう言われると、秋田犬だけじゃなくて日本を讃えられている気がして、ちょっと嬉しい。

エンドロールで実話のハチの写真などが出てきたのはよかった。
あとハチ役の犬がかわいかった。秋田犬いいね。犬が観たい人にはおすすめ。

2009年8月6日木曜日

8月21日 ヒヴァ観光

8月21日 ヒヴァ観光

10時に宿を出、『ホジ・アクバル』というカフェでラグマンを食べる。         
                               



ラグマンはうどんの上にトマトベースの具沢山スープがかかったような料理。生野菜が食べられなかったので、久々に野菜にありつける。とてもおいしい。


その後一人でヒヴァをうろうろ。いろんな小道を見つけて『イチャン・カラ』の構造を把握したり、結婚式に遭遇してビデオ撮ったり、城壁の外のバザールに迷い込んだり。

12時にホテルに戻り、午後は本格的に観光。いったんホテルとは反対側の西門にて観光チケットを購入(7000 cym)。


カルタミナル、ムハンマド・アミン・ハーン・メドレセを眺めながら歩く。
   
 
 
 
 
 
 
カルタミナルの碧いタイルが美しい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

キョフナ・アルクとムハンマド・ラヒム・ハーン・メドレセを見学。




































キョフナ・アルク内の博物館。
学芸員?のおばさんが剣を持ってポーズをとってくれた。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

それから東門の方に戻り、さっきのバザールをまた散策。
14時にホテルに戻り、いったん休憩。ついでに洗濯。
人心地ついたところでまたホテルを出、タシュ・ハウリ宮殿を見学。
次はイスラーム・ホジャ・メドレセとミナレット。












このミナレットはヒヴァで最も高い45mの塔。もちろん登る(別料金1500 cym)。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ミナレットから見えるヒヴァの景色。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

それからパフラヴァン・マフムド廟。 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
最後はジュマ・モスクとミナレット。
ジュマ・モスクの中は照明がなく、明かりは天窓から差し込む陽光のみ。広い空間には無数の木柱が立ち並ぶ。その木柱は一本一本異なる浮き彫りが施されている。その緻密な装飾に息を呑むばかりだが、中には明らかに手抜きのものや、志半ばで提出しなければならなかったっぽいのがあって笑える。ここのミナレットも登る(別料金1500 cym)。何故登るのか。そこにミナレットがあるから。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ジュマ・モスクのミナレットから見える、イスラーム・ホジャ・メドレセのミナレット。

ヒヴァの有名どころは概ね回りつくしたので、ここらで腹ごしらえ。カフェ『ブル・ギュンバス』でサムサとシャシリクを食べる。サムサはパイ生地にひき肉とタマネギが詰まったもの。食事中、蜂にまとわりつかれて困っていたら、店員のお姉さんが蝿叩きで追っ払ってくれた。ちょうど店の入口から蜂を追い出したところで、別の旅行客がやってきた。すかさず蝿叩きを背中に隠して注文を承るお姉さんに萌え。

17時ごろホテルに戻ってダラダラ休憩。ホテルを経営する家族の長男らしき青年に国際電話をさせてもらえるよう頼む。妹にワンギリして、私の生存を知らせる。

夕寝の後にホテルをうろうろ。このホテルは屋上に出られることを発見する。満点の星空に沈む遺跡の街、イチャン・カラ。まさにアラビアン・ナイト。

屋上から降りるとテラスのテーブルにイタリア人ツアー客のカップルがいて、メロンを食べている。話かけられたので、しばし英会話。ついでにメロンもごちそうになる。とてもおいしかった。

今日の支出:15ドル

2009年8月5日水曜日

8月20日 タシケントからヒヴァへ

第1章 ウズベキスタン

8月20日 タシケントからヒヴァへ

7時起床。朝食バイキング。ウズベキスタンらしい(かどうかはわからないけど少なくとも日本ではあまり見かけない)料理が並ぶ。野菜サラダを食べたかったけれど、生野菜は厳禁らしいので(野菜を洗う水道水でおなか壊すから)、我慢する。

9時ホテルチェックアウト。ホテルに荷物を預け、フロントで教えてもらった通りを歩いてウズベキスタン航空に向かう。
今日は快晴。というか、この時期のウズベキスタンはおおむね快晴。気温は東京とあまり変わらない程度に暑い。でも湿気がない分爽やか。そのかわり日差しが強い。
途中大きなバザールがあったので見学。ミネラルウォーターを買う(300 cym)。

10時30分ウズベキスタン航空に着き、ドル→cymの両替(1ドル=1370 cym)と航空券を購入。1000 cymの札束がもっさりしているので、財布には一部を収納し、残りは別の袋にしまう。航空券は今日のタシケント→ウルゲンチ(96000 cym)と9月3日のタシケント→ビシュケク(265000 cym)。本当は9月1日にウズベキスタンを出国してキルギスに入りたかったのだが、あいにくちょうど『独立記念日』にあたって飛行機が飛ばないそうなので、次の飛行機で妥協。3週間の旅程で丸々2週間をウズベキスタンで過ごすことになる。
それにしてもこのチケット購入は大変だった。いかんせん英語が通じない。向こうもロシア語が話せない客の相手は面倒らしく、窓口をたらいまわしにされ、さんざん待たされる。それでもどうにかこうにかチケットを手に入れ、2時間ほどしてウズベキスタン航空を後にする。

最寄りのオイビキ駅からメトロに乗ってチョルスー駅へ。ウズベキスタンの首都、タシケントでも最大の規模を誇るチョルスーバザールに行く。果物・ドライフルーツ・香辛料などの食材から、靴や洋服、電化製品に到るまで、何でも売られている。なぜかメイド服、それもすごくコスプレっぽいものが売られている。なんだろう。誰が着るんだろう。
ともかく、とても活気がある。

ランチにシャシリクを食べる。シャシリクは大きな金属の串に肉のぶつ切りを刺したり練った肉のタネを巻きつけたりして焼いたもの。たまねぎの千切りがのせてある(でも生野菜禁止なのでよけて食べる)。とてもおいしい。他にナンとチャイをいただく。ナンはフォッカチオというよりも円盤状のパンに近い。チャイは普通の紅茶。日本のスタバで出てくるようなシナモン風味のミルクティーではない。急須に茶葉が盛られていて、お湯が満タンに入れられている。

バザールをしばらくうろうろした後、15時にチョルスー駅を出てオイビキに戻り、タクシーを拾う。一旦ホテルに寄ってもらって荷物を受け取り、タシケント空港へ(一人2000 cym)。
15時30分空港着。水を買うなどしてのんびりする。この辺では炭酸ガスが入った水の方がよく売られている。私もけっこうガス入りの水好き。

17時30分搭乗、18時離陸。20時ウルゲンチ着。空港外にて「タクシ?タクシ?」と群がるおっさんたちの中から一人を選び、ヒヴァへ(一人7300 cym)。

この国に着いて気になっていたのは街路樹や公園の木々、あるいは電柱など、「立っているもの」はすべからく、下から1 m程度白く塗られていること。昼間はその理由がわからなかったが、夕暮れから夜にかけてタクシーに乗っていてわかった。その白い部分が車のライトを反射して光るのだ。街灯のない道路を車が安全に走行するために、これはなかなか賢い規則。

21時、ヒヴァのホテル、イスラームベックに到着。一泊一人12ドルの部屋にチェックイン。コンセントから電気が取れないことを除けば、エアコン完備・お湯の出るシャワー付のなかなかよい部屋。

部屋に荷物を降ろし、人心地ついたところで夜のヒヴァへ繰り出す。ホテルのある『イチャン・カラ(内城)』は高さ8-10 m、厚さ6 m、長さ2250mの城壁に囲まれた小さな街で、ヒヴァの見所となるイスラム建築の遺跡もここに集中している。集中しているというか、そういう遺跡でつくられた街が『イチャン・カラ』。ホテルから一歩外に出れば、そこはシルクロードのオアシス都市そのもの。月と星に浮かび上がる青いミナレットはとても神秘的。

少し歩いて『ファマール』というチャイハナでプロフを食べる(6300 cym)。プロフはニンジンや肉などが炊き込まれたピラフのようなもの。結構脂っこいがおいしい。

夕食の後も街をぶらぶらして、明日の観光の予習。月夜に佇むモスクやメドレセ(神学校)はとても幻想的。

今日の支出:281ドル (ほぼ航空券代)

※写真等の無断使用はご遠慮ください。

8月19日 出発

序章 Departure

8月19日 出発

9時30分中部国際空港着。チェックイン。
中部国際空港は初めて。そう広くはないが新しくてきれい。あんまりジャパニーズのお土産屋はなく、どちらかといえば地元の若者が遊びに来るようなショッピングモール、といった印象。
パスポートを入れるための腹巻や、飛行機の気圧の変化で耳が痛くなるのを緩和するらしい耳栓など買う。
その後銀行で10万円引き出し、そのお金で800ドルを買う。これが3週間の命綱になる。
日本の最後にラーメンを食べる。母に出発の電話。
そしてついに出国。12時OZ121便離陸。

13時30分仁川空港着。耳栓はすごく効く。全然耳痛くならない。
トランジットの手続きを済ませ、空港内をうろうろ。仁川空港はかなりきれいで新しく、とにかく広い。ブランド物のDUTY FREE ショップは、同じ店を何度も見かける。
空港をうろつくのも飽きたので、ロシア語やウズベキスタンの勉強をしたり、眠ったり。

16時30分搭乗開始、17時30分OZ573便離陸。これから7時間のフライト。座席に個人用のモニターがついていたので、なぜか日本語吹替+中国語字幕で「アイアンマン」を観る。

21時タシケント着。税関申告書を書き直させられるなど、入国に少々てこずる。

空港を出て、客待ちのタクシーに声をかける。ホテル『オルズ』まで、3ドルということで話をつける。
そのタクシーはいかにも旧ソ車という感じで、フロントガラスにひびが入り、座席の皮ははがれ、なんとなく全体にべこべこしたつくり。

なぜか『グランドオルズ』という別の高級ホテルに連れて行かれる。「違う違う、『オルズ』だ。ウィ ハヴ ノーマネー、だからここには泊まれない。」と何とか伝えて『オルズ』に連れて行ってもらうが、あいにく満室。タクシーの運ちゃんが『グランドタシケント』という別のホテルに連れて行ってくれる。フロントとの交渉の末、一人26ドルで泊まれることになる。タクシーには追徴金2ドル取られる。ホテルのロビーに日本人旅行者の男性がいて、しばし話す。

『グランドタシケント』は値段の割にとてもいいホテル。部屋はきれいでエアコン完備、シャワーのお湯もしっかり出る。

ともあれ今日は移動で疲れた。時差のせいで1日が4時間も長い。おやすみなさい。

今日の支出:29ドル

シルクロード紀行の取り扱い


 
 
 
 
 
 
 
 
 
http://aqualerius.blogspot.com/2008_09_01_archive.html

↑と書いてから一年近くたってしまいましたが、そろそろ書き始めたいと思います。

この旅行記を読むにあたって、特に検索サイト等からいらっしゃった方へ。

この記事にはできる限り有用な情報(具体的な数字など)を記載するつもりですが、一年も前のことなので不確かです。特に食費交通費は1人分のものと同行者を含めた3人分のものがごっちゃになってます。だいたい1人分だと思うんですが。
また情報は2008年8月-9月のものなので、もしこの辺にお出かけすることがありましたら最新の情報をご確認ください。

また、記事中の写真の無断使用はご遠慮ください。

あと記事の下書きはもうできてるのでコピペすればいいんですが、写真を貼る作業が結構大変なんで、連載が断続的になると思います。まあ気長に待っててください。

では始めます。

上の地図はこの旅で訪れた街と、その順番を表しています。記事を読むときの参考になればと思います。

2009年7月5日日曜日

Angels & Demons


毎度ながら、おもくそネタバレで行きますので、まだ観てない方、DVDを待つ方、ごめんなさい、お帰りください。
真犯人など書いてあるので、読まないでください。すみません。
 
また、Google 検索などに引っかかりにくいようになるべく指示語を使って感想を書いていくので、読みにくいことこの上ないですが、ご了承ください。

では始めます。
 
 
 
 
 
 
言ってしまえば単なるサスペンス映画。
殺人予告があり、その殺人を止めるべく、そして犯人を捕まえるべく、トム・ハンクスが犯人の出すメッセージを読み解いて駆け回る。
けれども舞台がいい。前作「ダ・ヴィンチ・コード」はフィレンツェ、今回はヴァティカンとローマだったが、どちらも映画見ながらイタリア観光しているような気分にさせられた。
そこにローマ・カトリック、コンクラーベ、ベルニーニの作品、秘密結社イルミナティ、CERN、反物質など数々のキーワードが巧みに織り込まれており、
またローマ・ヴァティカンの壮麗な建築物、美術作品、それらの映像があまりに美しく、同時に不気味な雰囲気を醸しだしていて、惹き込まれずにはいられなかった。
 
つまりおもしろかった。すごくおもしろかった。
 
おもしろかったが、よくわからなかった。
まず、人の顔がわからない。ヒロインが最初にヴァティカンで出てきたとき、それがCERNの女研究者であることに気づくのに10秒くらいかかった。
ヒロインでこれなのだから、他のバイプレイヤーは推して知るべしである。しかもそれが物語に深く関わるキャラクターだと困ってしまう。
最終的にローマ教皇に選出された人が誰だったのか気づいたのもエンドロールが始まってからである。この調子では物語に貼られた伏線を全ては感知できない。
 
なので、いくつか矛盾点を感じた部分があるのだが、これが本当に矛盾しているのか、それとも私がわかっていないだけなのか、わからない。

以下、疑問に思う点を挙げる。答えを知ってる人はコメントしてくれるとうれしい。
 
今回も前作同様、真犯人は意外な人物だった。そして真犯人が判明するまで別の人を犯人っぽく描き、大どんでん返しを狙っていた。
それはいい。よくある手法だ。しかしそういう表現をとる場合、その犯人っぽい人の犯人っぽい行動に対する説明が必要だと思うんだ。私は。

例えば窃盗事件の映画があったとして、登場人物Aが何かカバンにしまいこむような怪しい動作をしたとする。しかも印象深いシーンとして。
そうすることで観客はAが犯人だと思い込む。しかし真犯人は登場人物Bだった。
その場合観客が気になるのは「じゃあAはいったい何をカバンにしまっていたのか。何故周りに見られないようにこそこそしていたのか。」ということである。
観客の目を真犯人以外の人に誘導するのであれば、その種明かしも見せるのがルールだと思うんだ。私は。

その種明かしが足りなかった気がするんだよね。『天使と悪魔』は。私が見落としてただけかもしれないけど。

たとえばスイス人の護衛の偉い人。彼は何故日記を隠したのか。なぜ4つ目の殺人の直前にトム・ハンクスをヴァティカンに戻そうとしたのか。
あと枢機卿の偉い人。彼は何がしたかったんだ?なんでテロの危険があるのに、コンクラーベを強行したんだ?自分が教皇になりたい、という下心自体は持っていたのか?それとも伝統を遵守することに固執していただけ?わからん。
もし、「自分は拉致とは関係ないけど、有力候補がいないうちにコンクラーベをやって自分が教皇になろう」という魂胆なら、最後の柔和な表情や穏やかなセリフの説明がつかんしなぁ。
暗殺者が何者なのかもわからんかったなぁ。単に金で動く殺し屋?それとも彼なりに宗教的信念があったのか?暗殺者と黒幕の関係は?「俺は宗教関係の人からよくこういう仕事を頼まれる」って言ってたけどさ。
そこらへん「ダ・ヴィンチ・コード」の方がわかりやすかった気がする。アルビノの青年の存在がね。
 
そして一番わからんのが真犯人の動機。
教皇暗殺の動機が護衛の発言どおりだとしても、教皇候補の枢機卿を殺す、ヴァティカンを爆破する、というこの映画の主軸である事件の動機がわからん。
爆破する意味もわからないが、爆破をやめた意味もわからない。
しかもそれが何でイルミナティ?単なる目くらまし?その辺も「ダ・ヴィンチ・コード」の方が秘密結社や聖なる血筋と事件の関係がわかりやすかった気がする。
しかも何で反物質?普通の時限爆弾でよくね?日記の件で、犯人が反物質へのある種の思い入れを持ったのはわかるけどさ。なんでCERNからわざわざ持ってきたんだろう。犯人が「イルミナティ」に傾倒しているなら「科学の最先端を使ってキリスト教をぶっ潰すぜ☆」ってことなのかもしれんけど、結局イルミナティ関係ないしね。
 
あとトム・ハンクスがムダに死人を増やしてないか、もう一回確認したい。
その人が死んでしまったのは致し方ないことなのか?それともトムが余計なことしなきゃ助かったのか?
火の人とかさ。何もしなけりゃせいぜい一酸化炭素中毒ですんだだろうし、応援が間に合えば蘇生したかもしれないじゃん?でもトムが鎖を外して逃げたせいで焼死じゃん。
まあでもしかたなかったのかな。うーん。
司祭を助けに踏み込んだのもさ。あのシーンは早くて誰が何を言ってるのかようわからんけど、死ななくていい人の死にトムが関わっていないかどうか確認したい。
水の人はまあ結局あんな感じだったけどさ。風、火、を踏まえたら、やっぱ救急隊員連れてった方がいいって。あらかじめ119しとくとかさ。不審車両のナンバーくらい覚えて、報告するとかさ。
そこらへんちょっとぐずぐずしてたのが気になるんだけど。

それから、ヒロインの存在感がいまいち薄かった気がするなー。トムにくっついてあちこち行ったり、彼女なりに行動してたけどさ。別に爆発物を処理したわけでもなし、事件に大して貢献してなくね?
『ダ・ヴィンチ・コード』のヒロインがよかったから、かえって欲求不満。

それで、タイトルの『天使と悪魔』ってどういう意味だろう。真犯人が、ということ?それとも真犯人も含めて我々は皆善と悪を持っている、という使い古されたオチ?
腑に落ちん。

というわけでもう一回観よう。DVDとかで。

たなばた

もうすぐたなばたですね。
 
近所のイトーヨーカドーに、周辺の幼稚園に通う子どもたちの短冊が飾られていました。
 
 
今どきの子どもの欲望を拝見。 
 
 
 
 
そのうち、私が秀逸だと思った短冊を紹介します。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

『しあわせを もたらす どらごんに なりたい』
 
 
 
 
 
 
これはすごい。
 
数ある短冊の中で一番すごいかもしれない。 
君には最優秀作品賞をあげよう。
 
女の子だったら「プリキュアになりたい」
男の子だったら「ウルトラマンになりたい」「シンケンジャーになりたい」

が大勢を占める中、これはそれらと一線を画して、抜きん出ている。

自分が幸せになるんじゃなくて、他人に幸せをあげたい、だからね。素晴らしい。
しかも「もたらす」って、園児にしては難しい単語を使うではないか。親や先生に書いてもらったんじゃなくて、明らかに自筆だからね。

そしてどらごん。はしっこにどらごんらしきイラストもあるが。もう何も言うまい。言えば言うほど、この短冊のすごさから遠のいていくから。 
 
『シンケンブルーの ゆうのすけみたいな せいぎのみかたに なって、
しんかんせんの うんてんしさんに なりたい』
 
 
 
 
 
 
ただの運転士ではない。
正義の味方の運転士である。

新幹線の運転士とは世を忍ぶ仮の姿、しかしてその正体は正義の味方シンケンブルー!!!
 
一見正義の味方と運転士と両方なりたいというのは欲張りな気もするが、正義の味方になりたいという夢を持ちつつ運転士という現実に即した希望も出しておく、というのはなかなか賢いかもしれない。
 
  
『やくざいしさんに なりたい』
 
 
 
 
 
しぶい。
いや、もちろん素晴らしいお仕事だよ。
私の友人にも何人か薬剤師さんがいるし。
知的な専門職で社会になくてはならない職業だ。
 
しかし、「薬剤師」を知ってる幼稚園児がいるとは。
私は小学校高学年くらいまで、世の中に薬のプロが存在していることを知らなかったよ。
すごいな、この子。親が薬剤師さんなのかな。
 
 
 
 
『あそんでる おともだちの こころが わかる 
やさしい おにいお
おにいさんに なりたい』
 
 
 
 
 
これは泣ける。
なんていい子なんだ。
 
「おにいさん」と書こうとして何度もどもってるあたり、彼の真剣さがにじみ出ている。
 
その心をいつまでも持ち続けてほしいものだ。
 
 
 
 
一応短冊に書かれた名前のところは見えないようにしてあるんだが、こういうのも勝手にネットにのっけちゃいかんのかな。もし不適切だと思う方がいらっしゃいましたら、その旨コメントください。

2009年5月31日日曜日

国立近代美術館

神保町で学会があったので、お昼休みにちょっと抜け出して国立近代美術館へ。
途中皇居のお堀沿いにたくさんのランナーと出会う。本当に多いんだね。
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
徒歩5分程度で国立近代美術館に到着。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
日本の近代美術についての一般常識をかけらも持ち合わせていない私だが、だいぶ楽しんだ。

特に気に入った作品が原田直次郎の『騎龍観音』。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ファンタジーな題材なのに、まるで現実にそこにいるかのよう。
観音様の纏う薄布とか、柳の枝をもつやさしい手とか、龍の目玉の透明感とか、鼻が濡れてる感じとか。
様々な光の描写とか。
遠くから見ても、近くで見ても、神々しい。
 
他にも美術の教科書にあるような作品がいっぱいあって、面白かった。

アイスプラント

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
食べてみた。

以下、ウィキペディア由来の知識。
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アイスプラント(学名:Mesembryanthemum crystallinum
ヨーロッパ、西アジア、アフリカ原産。耐乾性、耐塩性に優れた塩生植物。
海水と同程度の塩化ナトリウム水溶液中でも水耕栽培が可能。
体内に侵入した塩類を隔離するための細胞、塩嚢細胞(Bladder cell)が表皮に存在する。
大きさは 2 mm 前後に達し、透明でキラキラと輝くさまは表皮が凍ったように見えることから、アイスプラントと呼ばれる。
フランス料理の食材として用いられてきたが、近年日本でも塩味のする新野菜として全国各地で栽培され始めた。
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らしい。
いただく前に接写。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
透明のつぶつぶ見えるかな?洗ったときについた水滴ではなくて、これが塩嚢細胞らしい。

海ぶどうの食感に似ている、という触れ込みだったが、そこまでぷちぷちしない。
塩嚢細胞なるものを噛み潰す感触よりも、葉肉の方が不思議な食感だった。
葉がけっこう分厚いんだけども、しゃくしゃく齧れる。言葉で説明するのは難しいけど。
体液の若干ねばっとする感じは確かに海ぶどうに近い。

ほんのり塩味がする、というので何もつけずに食べてみたら、本当にほんのりだったので塩をつけて食べた。しょっぱくないし、苦くもない。さして個性的な味がするわけでもない。
天ぷらにする、ポン酢を浸けるなど、食べ方を工夫すると楽しめる野菜かもしれない。

この日の夕食は揚げ物祭りで(スーパーPOTATOで揚げ物半額だったから)、食ってるうちに気持ち悪くなってきたので、その食休みにつまむにはちょうど良い野菜だった。

2009年5月10日日曜日

HP 管理

研究室の HP 管理者になってしもた。
ホームページ作ったこともないし、コンピューターのこと全然わからんのに。
でも『ホームページ・ビルダー ユーザーズ・ガイド』と首っ引きで練習してるうちに、楽しくなってきた。



……そしてこれまでのうちのHP管理者もHPのことよくわかってないこともわかってきた。
仕組みがよくわかってないというよりも、ビジュアル的なこだわりがないんだな。うん。

なんでこっちのページとあっちのページのフレームがズレとるんじゃー!!!コピペでつくってりゃええやんけー!!!
箇条書きなのに文頭がバラバラ。
表と表の間隔がフリーダムすぎる。
文字のサイズや種類が統一されてない。
同じファイルがいろんなフォルダに入ってて、それぞれ別の場所に引用されてる。

とかね。私みたいな初心者には「かんたん編集モード」でいっぱいいっぱいなのに、なんで html を直接いじらにゃならんのか。

いや、そのおかげで多くを学ぶことができたが。

HP開設時に微妙に凝ったつくりにしてしまったがために、HP初心者の管理者たちがわからないなりに騙し騙し更新していくうちにカオス状態になったラボのホームページ。
それをいったん整理し、おもむろに更新を再開したというわけ。やれやれ。見た目はあんまり変わってないんだけどさ。

リンクは貼らないけど、わかる人は見に来てくださいね。頑張ったから。

HP の仕組みがわかってくると、今度は個人の HP をつくってみたくなるなー。
でもワールドワイドに発信したい情報は特にないんだよなー。

2009年5月7日木曜日

これはいい



小鼻すっきりパックとか、コンシーラーみたいのでごしごしして消しゴムのカス状にして落とすのとか、いろいろ試してみたけど。

何をしても私の小鼻の毛穴に居座り続ける頑固な角栓が。

抜けた!根こそぎ抜けた!パッケージの文句のように、にるっと抜けた!!!

こんな細くて小さな棒なのに、無駄にパッケージでかいし意外と高いんだが。

もうしばらく待てば、似たようなアイディア商品が100均辺りに陳列されそうだが。

オススメです。

2009年5月6日水曜日

矢傷が破れる。

只今三国志演義を通読中。

文章中によく、「矢傷が破れる」という表現が登場する。
わりと頻繁に、登場人物の「矢傷が破れる」。
なんかすごく痛そうだけど、「矢傷が破れる」ってどういうことだろう。
矢が掠ったり抉ったり刺さったりしてできた「矢傷」が何かの拍子(負傷者が激昂するなど)に「破れる」のだが、そういう状況は想像しづらい。
治りかけの矢傷のかさぶたがバリっと開くのか。まだ湿っている傷跡が開いて流血するのか。「破裂する」という表現もあるので、傷口を破って血が噴き出すのか。化膿や壊死による二次的な症状を示しているのか。
この際、その病態が実在しなくてもいい。小説というものは往々にして大袈裟に書くし。ただ実在しなくても、その文章からどういう画を想像すればよいのかを知りたい。
あるいは「はらわたが煮えくり返る」とか「肝が縮む」とか、そういう慣用的意味合いもあるかもしれんし。

と思って「矢傷が破れる」でぐぐってみた。ら。
 
 
 
検索結果の上位に来たのはほとんど三国志関連のサイトだった。
 
 
 
検索語句の中には「三国志」の「三」も入れてないのに。
「矢傷」と「破れる」が共存するサイトは「三国志」なのだね。不思議なもんだ。
まあ、そういうことってありがちだけどさ。
 
「矢傷が破れる」という状態の手がかりはちっともつかめなかったが。
でも「矢傷が破れる」があまり一般的な表現でないということはわかった。
 
 
 
ぐぐって「三国志」しか出なかった時は結構感動したんだけど、こうして文章にしてみると、かなりどうでもいいことだな。

おいしいハンバーガー

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
最近通っているお気に入りのハンバーガー屋さん。
民家と田んぼの中にひっそり佇んでおり、知っている人じゃないとなかなか見つけられない。
 
 
 
トマトやたまねぎはよく火が通っていて甘い。
ハンバーグやベーコンもお店で焼いているそうなのだが、これが本当においしい。
 
そしてとにかくでかい。
具沢山なので、かぶりつこうとするとあごが外れそうになるけれども、夢中になって食べてしまふ。











外のテーブルからは富士山が臨める。
そんな真昼のオアシス。

2009年4月30日木曜日

衝動的に大人買い


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
『レッドクリフⅠ』と『Ⅱ』を観て、三国志を読む気になった。

三国志といってもいろいろあるけど、とりあえず『三国演義』の訳文に手をつけることにした。

吉川英治とか北方謙三の小説にも興味があるんだけど、小説はけっこう作者独自の解釈やオリジナルの設定があるらしいので(そこが読みやすくておもしろいんだろうけど)、やっぱり最初に読むのは訳文かな、と。

井波律子訳は一番最近の翻訳で、文章も比較的柔らかくて読みやすいということなので、それを読むことにした。

これでしばらく暇つぶしには事欠かない。

2009年4月28日火曜日

餃子パーティー


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
S研Lさんが料理長、その他ラボメンバーが見習いコックに扮して、本格中華パーティー。
皮から練った餃子に、麻婆豆腐、カシューナッツと鶏肉炒め、えびときゅうり炒め、手羽先の煮付、などなど、超豪華メニュー。
さらにインド人留学生のR君が、余った餃子の皮でナンを焼いてくれた。
ついでにHさんがラボ宛にくれたおいしいシャンパンやら、HさんがLさん宅に置いていったおいしい日本酒やらをこの機会に空けてしまって大満足。

いや~本当においしかった。幸せって、美味い料理をたらふく食べることだね。
VPS