アニメ談シリーズ最終回。今回レビューするアニメは超オススメ。
☆A完成度の高い作品
・マクロスフロンティア
地球に住めなくなった人類が、新天地を求めて宇宙に旅立つが、エイリアンの襲撃を受ける。そこで主人公の少年らがロボットに乗ってエイリアンと戦う、というオーソドックスなSF。
「マクロスフロンティア」は「マクロスシリーズ」という一連の作品のうちの一番新しいもので、シリーズ中の設定が何の説明もなく出てきたりするので、アニメを見る前にウィキペディアかなんかで「マクロスシリーズ」についてざっと読んでおくとわかりやすいかも。
この作品はSFとしての設定がしっかりしていて、本当によく出来てる。全26話なんだけど、それら全てが過不足なくて、かなり練られた構成。各話のあちこちに伏線が散りばめられていて、それがクライマックスに向けて徐々に束ねられていく様が痛快。エイリアンとの戦いだけでなく、主人公らの日常生活とか、恋愛模様とか、思春期の葛藤と成長とか、そういうのが丁寧に描かれていて随所随所で泣ける。
・天元突破グレンラガン
これもSFロボットもの。初めの方はB級アニメというか、バカバカしくて笑っちゃうんだが、だんだん話がシリアスになってきて、最終的には濃厚なSFになる。
この作品のすごいところは「視聴者を甘やかさない」所だと思う。見るに耐えない鬱回が続いた後、主人公らが目覚ましい成長を遂げて困難を打開する、という展開が何度かあるのね。そこが痛快。でもこれって製作者としてはすごく勇気がいることだと思う。映画と違って、テレビアニメはつまらないとなったらすぐ見るのをやめることが出来るから。実際グレンラガンを観る人減ったと思うよ、そういう鬱回のときに。だからテレビアニメは毎回「小さな快感」を視聴者に与えつつ、続きが気になる「謎」を置いていくのが安全だと思うんだ。それを敢えて視聴者を突き放しながら、「全26話」を余すところなく使って一つの作品に仕上げているのがすごい。
あと良い意味で設定やストーリーが単純。エヴァとかマクロスとか小難しい話とは一線を画している。結構緻密に設定を練っているわりに、「でも気合いがあれば何とかなる」という基本方針で困難を乗り越えていくところが痛快。
地下→地上→宇宙→多次元宇宙とどんどん舞台が広がるので、全26話も全然長くない。広げた大風呂敷をちゃんと回収できているところがまたすごい。そのくせ泣かせるところではちゃんと泣かせるんだよな〜。
・ちはやふる
現在放映中なので、暫定ランク。今のところすごく面白い。見終わったらレビュー書く。