2010年12月28日火曜日

SPACE BATTLESHIP ヤマト


正直舐めてた。アニメの実写化というだけでもハズレのかほりがぷんぷんするのに、しかも邦画でSF。お粗末なグラフィックとアニメが劣化したストーリー展開をしこたま人気俳優を使うことで誤摩化す、というシロモノかと思ってた。
でもCGがすごいと聞いたので、迫力ある映像を映画館で見るために、ストーリーには全く期待せずに見に行ったわけだ。

面白かった。本当に面白かった。今までで一番いい映画だった…かどうかは今まで見た映画を思い出してみないと言い切れないけど、でも観賞後瞬間的にそう思ってしまうほど、良かった。少なくとも『映画館で観て良かった映画ランキング』では堂々の一位。エンドロール中、このまま居座ってもう一回観てしまおうかと思うくらい素晴らしかった。

以下うっすらネタバレを交えつつだらだら感想を書いていこうと思うのだが、一言で言えば「熱かった」。血湧き肉踊る作品だった。
この映画はネタバレなしで観ることをお勧めしたいので、観たことない人は読まないでね!そして是非とも映画館に行ってください。

・グラフィック
前評判に違わず、すごい迫力だった。宇宙戦艦ヤマトの大きさに圧倒されたし、スピーディーな宇宙戦も波動砲のエフェクトも「映画館で観て本当によかった!」とおもった。
そんな「最先端のCGを駆使した視覚効果」と共に感動したのが、「全体になんとなく野暮ったいデザイン」。
例えば最近のハリウッドのSFなんかだと、全体に曲線的でつやつやぴかぴかしててスタイリッシュなデザインが多いけど、ヤマトは違う。原作の「戦艦大和」を模した画が現代の技術でさらに精緻に描き込まれると同時に、他の艦や戦闘機も一昔前の直線的なメカメカしいデザインを採用してる。そこが熱い。
クルーのコスチュームもなんとなくださいというか、昭和風味。あと特筆すべきは「薄汚れている」という点。ヤマトの窓とかちょっと煤けてて縁の方に汚れが溜まっているし。艦内もなんとなく暗いし。コスチュームも新品じゃなくてだいぶ着こなれているように見えたし。ハリウッドの「どれだけ使っても新品同様の施設」、「煌煌と明るい艦内」とは一線を画していた。単にスタイリッシュで美しいものよりも、少々古くてある程度使い込まれている方が心に響くのは、日本人の特徴だろうかね。原作を知らず、ヤマトにノスタルジーのかけらも感じない私ですら、その無骨さに胸打たれてしまう。

・配役
ネット評なんかを見ると、キムタク古代には賛否両論ある。「あんなの全然古代進じゃない、単なる『キムタク』だ、女どもはキムタク目当てで観るんだろうがヤマト世代の自分にとっては最低のキャスティングだ。」なんて意見もある。でも単なる女子供向けなら、キムタクはいささか薹が立ちすぎてると思うんだよな。原作の古代進はもっと若いだろうし、ヒロイン森雪とのバランスを考えても女子供の餌になるような若い俳優はいくらでもいると思う。餌というか、若くて本当に優秀な俳優はたくさんいる。でもその中であえてキムタクなのはやっぱり単なる女寄せじゃないと思うんだよね。私も観ていて「キムタクは何演じてもキムタク風味だなあ」と感じたけど、それは制作者の意思だと思う。「古代進」のキャラクターをキムタクの大根演技が壊してしまったのではなくて、そもそもこの「実写版古代進」にぴったりだったのがキムタクなんじゃないかと。それが嫌だという人にとってはこの映画は駄作なんだろうけど、私は今回の古代進のキャラは好きだし、それを演じられるのはキムタクしかいないと思った。
脇を固める豪華俳優陣もさすがだったな~。
初めの堤さんのシーンですっかり心をつかまれてしまったよ。かっこよすぎる。
柳葉敏郎もよかったなー。しゃべり方をヤマトの声優に似せてた。
沖田艦長の山崎努はさすがの貫禄だったし、機関長の西田敏行もはまってた。
あと女性がかっこよかった。原作ではいかにも「男たちのドラマ」って感じで、戦闘員はすべて男、ヒロイン森雪は看護師だったらしいが、今回森雪は優秀な女戦士だし、ほかにも何人か原作では男性だったのが女性に変わっていた。男くささにノスタルジーを感じる人には不満かもしれないけど、私はすごくよかったと思う。現代のSFなら女性クルーがいないのはむしろ不自然だし。世界中で上映するつもりならなおさら。右手に一升瓶、左手に愛猫を抱える女医とかさ、原作とはまた違った趣でカッコイイと思うよ。有能なオペレーター相原が女性なのもよかったなー。切れ者なんだけど、女性特有のやわらかさがいい味出してるというか。そう、闇雲に男を女に置き換えるんじゃなくて、それなりにジェンダーを踏襲しており、女性があくまでも女性らしい点が受け入れやすくてうまいと思う。森雪は原作では男性の憧れとしての女性として描かれていて裸担当(?)だったらしいが、今回は女だてらに戦闘員のトップで、現代のヒロイン!て感じが良かった。

・ストーリー
まったく期待しないで観たせいか、予想外のできのよさに感動した。突っ込みどころは少なくないが、『アバター』とか『アルマゲドン』とか『スターウォーズ』と比較したらかなりちゃんとしてる。いや、私スターウォーズはエピソード1、2しか観てないんだけどね。
物語中の仕掛けが結構練られていて、前半にちりばめられた伏線が後半でどんどん回収されて、全体としてよくまとまっていた。かといって複雑ではなく、わかりやすいというか、ある意味ベタなんだけどそのお約束感が逆に心地いい。さりげなく語られた古代の経歴が、最後ああいう形で生かされるとは!ネタばれになるけど「コスモ■■」が出たときは鳥肌が立ったよ。
イスカンダルと地球を往復するっていうストーリーの根幹からしていいよね。イスカンダルに行くことじゃなくて、地球に帰ってくることが目的なのがさ。住めなくなった地球を脱出し、新天地へ!というSFは少なくないけど、選ばれた人間を救うノアの方舟ではなく、その他大勢の人類を救うためにヤマトを使うところが泣けるなぁ。原作観ようかな。沖田艦長の「この艦を私にください」って台詞にしびれた。

ひとつけちをつけるとすれば、森雪をもっと掘り下げてほしかった。古代とのラブシーンとかさ。いつの間に森雪が古代進に惚れたんだかわからんし、古代進の気持ちはもっとわからん。あれじゃあノリで抱きしめ雰囲気でキスし勢いで押し倒したようにしか見えない。もうちょっと二人の感情は丁寧に、説得力ある形で描いてほしかったし、尺が足りないならいっそラブシーンはなくしたほうが良かったんじゃないかな。この非常時にべたべたいちゃいちゃされるよりも、お互い淡い恋心を抱きつつそれより大きな信頼関係でもって、共に人類のために戦ったほうが泣かせると思う。まあそれは私の趣味だけど。
同じように、映画終盤の古代と森雪のシーンはどうかと思った。てめーが生きて帰るのはてめーのためじゃなくて地球のためだろが。なに「あなたが死ぬなら私も死ぬ」的な流れになってんのさ。あんたの死イコール人類滅亡なんだから、そうやすやすと死んでもらっちゃ困る。
いや、もともと感情に振り回されがちな女の子なら納得できるんだけど、なまじ初めの方は私情より使命を大事にする凛とした女性だっただけにさ。自分や仲間の命より人類を救う!という姿勢を貫いてほしかった。古代との愛が彼女を使命よりも愛に生きる愚かな女にしてしまった、ということならそれでもいいんだけどさ。それならそうと、そこらへんの動きをもう少しわかりやすく描いてほしかったなぁ。あれじゃあ単なる気分ムラが激しい女だよ。

ガミラスという存在は原作とは全く違ってたみたいだね。原作では要はデスラー総統率いるガミラス人VS人類という構造で、舞台は宇宙であれど内容は戦争モノの域を出てなかったと思うのね。でも現代のSFで敵が「人間味あふれる悪役」というのはそぐわない。そこでガミラスとは何らかの集合意識体であり、全にして個、個にして全、彼らは自らを「デスラー」と称する…という設定にしたんだと思う。これはこれで今どきのSFにはありがちだけど、ヤマト懐古ファンだけでなく世界の観客に見せるんだったらこの改変は間違いではないと思う。その意識体がクルーに乗り移り、クルーの口を借りて意思伝達するのも、何の疑問もなく日本語をしゃべるデスラー総統より説得力があった。インディペンデンスデイっぽい。というかむしろ今回デスラー総統いらなくね?敵の得体は知れないほうが恐ろしいんで、デスラー総統がガミラスの正体や攻撃の意図を懇切丁寧に説明する必要はないと思うんだけど。まあ「ヤマト」を冠した作品で「デスラー」を全く出さないわけにはいかんだろうから、ああいう形に落ち着くのは納得。原作と同じ伊武雅刀の声で「ヤマトの諸君」なんて言われた日には感涙咽ぶファンも多かろう。

この映画は原作同様?たくさん人が死ぬんだが、一人一人の死に重要な意味があるところが良い。
「ここは俺が楯になるから、お前は生きて地球に帰るんだ!」「やめろ○○!」どかーん!→○○死亡
というお涙頂戴はありふれたものなんだけど、この映画の場合はひと味違う。○○が死ぬことに必然性がある。そこで死ぬのは○○でなければ意味がない。
単に目の前の仲間を守りたいからではなく、なんとか『ヤマト』を地球に返すために死ぬ。うまく言えないなー。大のために小を犠牲にする、というシーンは少なくないんだけど、その「大」というのが「ヤマト」ではなく「人類」なんだよね。人類を救うために、ヤマトはどうしても地球に帰らなきゃならない。だから自分が死んででもヤマトやほかのクルーを守る、みたいな。まあ行き過ぎると神風特攻礼賛になりそうで危険だけど、フィクションの中では大儀のための自己犠牲ってひとつの美学だと思うんだよね。そこに燃える。

・とにかく熱い(濃厚にネタばれ)
ストーリーについてごちゃごちゃ感想を述べてみたけど、何でこんなにヤマトが面白かったかは理屈では説明できない。なんというか、能書きは抜きにして人の心をわくわくさせるシーンが満載なんだな。波動砲発射とかさ。ヤマト全然知らないのに「波動砲キターーーー!!!」って興奮したもん。徐々にエネルギーが充填され、光の粒子が発射口に集まっていく様子。おもむろに閃光防御のサングラスをかけるクルーたち。超カッコイイ。
気絶した森雪を古代の戦闘機が宇宙空間でキャッチ→ガミラス大群、ヤマトへ神風特攻→島大介の神スキルによってヤマト緊急回避→横倒しになったヤマトに古代戦闘機が滑り込む→間髪入れずにヤマトワープ!の一連の流れがやばかったわー。ランダムワープのイベントも好き。
あと古代進のイスカンダル上陸作戦、あの巨大なヤマトがイスカンダルの上空に垂直になって現れ、古代を迎撃するガミラス兵器を一瞬で殲滅させた後ワープで離脱するところ。いやー興奮したね!それから真田さんと斉藤さんの雄姿だな。斉藤さんの弁慶往生に感動したに感動した。

そんなわけで『SPACE BATTLESHIP ヤマト』、本当に面白かった!

2010年10月27日水曜日

壁紙


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

これがあまりにキュートでポップだったので壁紙にした。

2010年10月17日日曜日

バジルが好き。

九大病院にはSUBWAYが入っているので、よく通っている。
お気に入りは「えびアボカドサンド+バジルマヨネーズ」で、5回に3回は注文してる。
さらにそのうち5回に1回程度の割合で以下の会話が繰り広げられる。
 
 
 
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私「えびアボカドサンドください。」
店員「かしこまりました。ドレッシングは『わさび醤油ドレッシング』がおすすめですが、おかけしてもよろしいですか?」
私「ドレッシングは『バジルマヨネーズ』にしてください。」
店員「かしこまりました。」
  
そしてためらいなく『わさび醤油ドレッシング』をちる~~~~っとかける店員。
 
私「あの…『バジルマヨネーズ』…」
店員「ハッ!失礼いたしました!今作り直します。」
私「いや、いいです。『バジルマヨネーズ』かけてください。」
店員「え、『わさび醤油ドレッシング』かかってますけど、このままかけてよろしいんですか?」
私「はい、もったいないんで。」
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いや、いいんだけどさ。店員さんだって人間だし、間違いは誰にでもあるんだけどさ。
こう何度もやられるとなぁ…。
あんまり「おすすめ」以外のドレッシングを注文する人っていないのかな。
でもSUBWAYってサンドイッチを自分好みにカスタマイズできるのが売りだと思うのよね。
「えびアボカド→わさび醤油ドレッシング」というルーティンワークをいちいち乱して申し訳ないけどさ。
 
ちなみに『えびアボカドサンド』+『わさび醤油ドレッシング』+『バジルマヨネーズ』はおいしいです。
めっちゃ汁したたるけど。

2010年9月15日水曜日

ぬーぶら

結婚式に着ていくドレスが肩丸出しのうえ背中もある程度開いているので、ヌーブラで行こうかノーブラで行こうか悩んでる。
そもそもブラジャーの効能というのは、

1.アウターに乳首が透けない
2.寄せる
3.上げる

に集約されると思うんだが、ドレスの胸部に厚めのパッドが入ってるようなので、ノーブラでも1.は大丈夫なんだ。うん。
で問題は2,3なんだけれども、ヌーブラでは「寄せる」ことはできても「上げる」ことはできないんだ。
むしろ逆に「下がる」と思うんだ。
ヌーブラって要するに乳に粘着性のパッドを貼り付けてるだけだからさ。普段の乳にパッド分の重さが加わって、余計に下がると思うんだよね。
ノーブラは自分の乳の重さでふもとがすごく痛くなっちゃうから嫌なんだけど、かといってヌーブラでそれが緩和されるわけではなさそう。というかより辛くなりそう。

おまけにヌーブラは肌に触れる面が粘着性のシリコン?だから、吸汗性ゼロなのよね。来週はまだ暑いだろうし、Perfume踊ったりした日には乳にも汗びっしょりかいちゃうと思うのよ。
その水分で粘着性が失われてヌーブラが剥がれてきたら困るじゃん。頻繁にトイレに駆け込んで、ヌーブラ剥がして乳の汗を拭き、また装着するしかないのかな。
踊ってる最中に汗のせいでポロッと落ちたら大惨事だよねえ。ううむ。

私「寄せる」ほど乳豊かなわけではないし、やっぱノーブラでいいかなぁ。でもそれはそれで心許ないよねぇ。

2010年8月22日日曜日

ふわゆる愛されカール(笑)

4月に髪を染めて以来放置してたら、カラメルソース大盛のプリンになってきたので、ひさびさに美容院へ。

前回と同じ美容院だけど美容師さんは別の人が付いてくれた。親切だしシャンプー上手だし、髪色もイメージ通りだったので気に入った。次からはこの人をご指名しよう。

「今日はこの後ご予定は?」と訊かれたので「これから友人の結婚式の服を探しに行くんです。」と答えたら「じゃあ少し巻きます?結婚式のイメージに近くなって、洋服も選びやすいと思いますよ。」

そして取り出したるはホットカーラー。目にも止まらぬカーラー捌きで、あっという間に「ふわゆる愛されカール(笑)」完成!すごーい!雑誌に出てる人みたーい!

いやー、私あんまり巻き髪似あわないんじゃないかと思ってたけど、やってみると楽しいね!毛先くりんくりんだよ!ベルバラだよ!テンション上がるわー。

こういう頭ってホットカーラーでできるのね。パーマかけないとダメなのかと思ってたよ。パーマは失敗するとアレだけど、ホットカーラーなら買ってみてもいいかなぁ。まあでもあんな一瞬でキレイにできるのはプロの技なのであって、私がやったら30分粘って髪燃やしそうだな…。耳巻き込んで火傷したりするんじゃなかろうか…。

そんな髪型で嬉々としながら天神の街を練り歩く。
しかしイメージ通りの服がなかなか見つからない。

二次会の余興でPerfume踊るんだけどさ。新婦(あいあい)自らウェディングドレスで踊るという熱い企画でさ。
やっぱり白いドレスと並ぶとなると、私とSちゃんは淡いパステルカラーのものの方が合うと思うんだよね。
しかし意外とパステルカラーって無いんだわ。結構ビビッドな色とかダークな色の方が多くてさ。たまにパステルカラーも見つけるんだけど、黒いリボンのベルトや肩紐がついててさ。でもウェディングドレスと並ぶと黒いワンポイントって余計なんだよなぁ。パステル単色が理想なんだけどなぁ。あ、ピンクとベージュはわりとある。でも私は水色か淡緑色が欲しい。ワガママ?

一着、ウェストの無いすとんとしたデザインのパステル・単色・ワンピースがあってさ。試着させてもらったんだけどさ。

私でかいのよね。身長が。するとワンピースが想定外に短くなっちゃうのよね。とっても可愛い、ふわふわノースリーブのドレスなのに、私が着るとベビードールって言うの?ちょっとエロい下着みたいになっちゃうんだなこれが。ためしに試着室で踊ってみたけどさ。(←え。)両腕あげるとこがやばいね。チラリズムを通り過ぎて品がないよコレじゃ…悲しい。

というわけでせっかくふわゆるカールにセットしてもらったけど、今日服を購入するのはあきらめた。良いドレス見つかるといいなぁ。

2010年8月16日月曜日

夏風邪はバカがひく

大人になって風邪を引くと、自己管理能力のなさを露呈しているようで若干恥ずかしいね。
子どもの頃は学校休んでテレビ見たり、お母さんがリンゴすってくれたり、氷枕したり、特別なイベントみたいで楽しかったよ。
まあ子どものときの方が身体的に辛かったけどね。38度越えたら死の足音が聞こえてきたしね。

8/12からなんか喉がいがらっぽいなぁと思ってパブロン飲んだけど、金曜になったらうっすら筋肉痛と関節痛が始まってさ。「こりゃ今日中に発熱するな」とは思ったんだけど、とりあえずそのときは平熱だったのでラボに行った。
咳と痰と鼻水が出だしたので、マスクを装着。早めに帰ろうと思ってたんだけど次の週の発表の件で先生に捕まり、延々デスカスして結局夜までラボにいた。というか、先生に移してないか心配だな。マスクも万能じゃなかろうし。
帰宅した頃には案の定体調悪化。多分熱がそれなりに出てたけど、体温計を発掘する元気もない。大人しく9時頃には布団に入って就寝。

土曜日。洗濯を済ませて体温計を発掘。図ってみたらば36.8度。よし、下がってる下がってる。喉の痛みと鼻水もまあまあよくなってる。でも痰は相変わらずひどい。出しても出してもからむ。
ラボに行ってもいいけど、呼吸のたびに犬が唸ってるみたいな「ぐるぐるぐる…」って音を聞かされるラボメンバーには相当迷惑だよなぁ。しかも若干気管がひゅうひゅういってて、久々の喘息フラグ。休むのが甘えなのか「自己管理」なのかの判断が難しいところだ。でも今日は休もう。お盆だし。

しかし休むといってもPCないしなぁ。論文のひとつも持って帰ればよかった。いや、PC持って帰ろうかとも思ったんだよね。でも重くてさ。そのときすでに結構朦朧としてて辛かったしさ。

というわけでこの忙しいのに時間を有意義に活用することもなく、布団の上でゲームに興じる私。モンハンは興奮して発熱しそうなので、まったりRPGでも。FF8やったことある人いる?あれ楽しい。New Game から始めてDisc1まで終わらせてしまった。
痰が辛いだけで普通に動き回れるんでラボに行こうと思えば行けたんだけどね。驚くほど安静&非生産的な一日を送ってしまった。

しかしその夜喘息が再活性化。数年前カニパーティーで急性甲殻類アレルギーが発症して以来の発作だ。やばいやばい。これはやばい。
なんとか9年前病院でもらった発作止めを発掘し、吸引。っていうか9年前って大丈夫なんだろうか。あえて使用期限は見ないでおいたけど。
でもなんだか劇的に効いて、すーっと収まったので事なきを得た。やれやれ。それにしても「発作だ!」とわかってから一回も咳き込まずに喘息を抑えた私も、さすが喘息暦27年のベテランだわ。嬉しくない。
いやしかしあれだね、あれだけ自堕落…もとい安静に過ごしても発作出ちゃったんだから、ラボに行かなかったのは正解だわ。うんうん。そういうことにしておこう。

日曜日から徐々に回復し、すっかり元気になって今に至る。しかしまだ声がちょっとハスキー。一番酷かった土曜日は美輪明宏が肥満になったみたいな声だったけどね。今ははるな愛くらい。
明後日生医研の研究会で口頭発表あるから、それまでには戻って欲しいんだけどなぁ。

2010年8月9日月曜日

福岡の夏

暑いのはかまわないけど、毎日定刻になるとスコールが降るのはやめて欲しい。

本当に毎日毎日。律儀にもほぼ同じ時刻に。

いつ洗濯すりゃいいのさ。もう最近は諦めて外に干しっぱなしだけどね。たとえ夕方びしょびしょになったとしても、夜中帰宅したときには乾いてるからさ。

2010年6月14日月曜日

告白


『告白』を観た。今回はなるべくネタバレしないように(保障はできない)、でも自分の感想を忘れないように、書くつもり。

映画の前に原作の方を読んだ。湊かなえ『告白』。全6章からなるうちの「第一章 聖職者」は小説推理新人賞を受賞したという彼女のデビュー作。残りの5つの章はその後別の場所で発表されたり単行本化のために書き下ろされたりしたものらしい。そのせいか第一章の完成度が半端ない。一見脈絡のない話が行ったり来たりしてるんだけど、後半に入るとそれらがどんどん結び付けられて、「そうきたか、そうきたか」と唸っているうちに衝撃のオチで「そーうーきーたーかー!!!」という感じ。それがこれだけ少ないページ数でまとめられているんだから本当にすごい。こういったケースでありがちなのが、「第一章だけにしとけばよかったのに…」という感じで続編がどんどん尻すぼみになったり、第一章では完璧な設定だったのが行き当たりばったりなものになってきたりというものなんだけど、『告白』に関しては残りの5章も素晴らしい。第一章の「その後」があらゆる視点から書かれ、そして最終章では第一章を上回る「そうきたか!」のオチ。各章の完成度も『告白』という小説を通しての完成度もすごい。

こういう感想は「正しくない」と思うんだけど、私は読んでて痛快だったし、読後感も爽やかだった。正しくないと思うのは、この小説が決して勧善懲悪のものではないし、誰も幸せにならないオチだから。でも私は第一章と最終章の語り手である「森口悠子」にものすごく共感してしまうんだな。自分の娘を殺した犯人に向かって、これ以上ない復讐を遂げる。殺すだけじゃ足りない、どうしたら相手を最も苦しめることができるか、という非生産的なことを延々と考え続け、最も的確かつシンプルな方法で復讐を成功させる。成功したところで娘は帰ってこない、自分の心が満たされるわけでもない、他の無関係な人も巻き添えにするかもしれない、それでも復讐せずにはいられなかったという「森口」の苦しさに胸が詰まった。だからこそ復讐が果たされたとき、「よくやった!」と(思っちゃいけないんだろうけど)思ってしまった。

各章で語り手が移り変わるという構成から、登場人物らが何一つ噛み合っていないことが浮き彫りになっていて、すごく興味深かった。そこらへん映画『バベル』とも通じるなー。
目にした「事実」は全員同じなのに、それが各々のフィルターを通して見るとここまで違うものになるのか、というね。それまでに積み上げてきた価値観とか、立場とか、今一番大切にしているもの、気がかりなこと、そういうフィルターでもって、「こうだったに違いない(こうあって欲しい)」という結論を下す。それぞれの解釈には全く矛盾がなくて筋が通っている。だからみんな「自分こそが正しい」と思い込み自己完結してしまう。そして相手のことをわかっている気になってしまう。そういう一人一人のズレが雪だるま式に膨れ上がって最悪の事態になったのを描いたのが『告白』なんだろうな、と思った。これはぞっとするほど現実感があるね。私も「あの人はこう考えてこうしたに違いない、バカだなー」と思ってしまうことが多いし、他の人に「君はこう考えてこれをしたんだろうし、その気持ちはよくわかるよ、でもね、」とてんで的外れなことを言われたりする。いやー怖い怖い。気をつけねば。

あとこの小説には大きく分けて3組の親子が出てくるんだけど、「母と子」の繋がりにのみクローズアップしていて父親の存在感があんまり無いんだよね。全然無いわけではないけど、母子の繋がりのドロドロに比べたら無きに等しい。最終的には子どもを奪われた「母親」が、どこかの母親の「子ども」を陥れるという話だもんなー。

さて映画の話。すごく良かった。原作に忠実でありながら映画ならではの手法でそれを表現するのが素晴らしいと思った。森口が語る「第一章」と「最終章」なんて絵的にはほとんど動きが無い上に物語としては最重要ポイントという、本当に映画化しにくいところだと思うんだけれど、見事な演出だったなー。第一章からもう泣いてしまったよ。欲を言えばAのマザコンっぷりをもうちょっと掘り下げて欲しかったかな。映画だと「Aが悪い」「Aの母も悪い」で終わっちゃう気がする。小説の方はAにもAの母にも同情せずにはいられないほど丁寧に描かれていたし、「Aが悪い」「Aの母も悪い」のは変わらないんだけどそこに一抹のやるせなさがあるっていうか。あと原作通りにする部分と映画のために改変するところがところどころ噛み合ってなかった気がする。まあでもある程度しょうがないか。

役者も素晴らしかった。松たか子すげえ!あと子役らの演技も光るね!R15指定の映画に15歳未満が出演しても良いのが不思議だけど。観るより演じる方がよっぽど「血」「暴力」「狂気」の影響を受けてしまうんではなかろうか。プログラム買って、今どきの子は美男美女が多いなあなんてバカなことを考えてしまったよ。そりゃこういう商売やってるんだから、垢も抜けるよね。一部の垢抜けない子は「垢抜けない」という役を与えられてるだけだし。その中でも主役級の二人はびっくりするほど素朴な感じだった。雰囲気は素朴だけど迫真の演技だった。もう一人女の子は文句なしの美少女で演技もすごかったので、きっとこれから売れるんだろうなと思った。

ネットとかでは木村佳乃演じる母親が「モンスターペアレント」と表現されてたけど、そうかなあ?過保護過干渉で学校や担任教師への要求が高いのはよくあることだと思うんだけどな。一応行動に筋は通ってるし。ただ小説読んでないとオチへの飛躍がありすぎるように感じるかもしれない。
「ウェルテル」うざいけど、ある意味一番かわいそう。まあ、ああいう金八かぶれの教師の被害を受ける生徒も世の中には少なからずいるのだから、自業自得っちゃそうだけどさ。

映画が小説よりも良かった点は、エイズへの間違った知識が多少修正されていたこと。たぶん湊かなえ自身が間違っていたと思うんだけど、ベストセラーになっちゃうと影響力を持つから心配だ。「父親がHIVに感染している場合、母親には感染していなくても赤ちゃんに感染している可能性がある」という誤解は映画でも直ってなかったなぁ。本当は妊婦がHIVに感染していない時点で赤ちゃんの感染はありえないんだけどね。ちなみに現代の産科医療技術ならたとえ妊婦がHIV陽性でも赤ちゃんに感染する可能性はかなり低く抑えられると思う。セックスでうつるんだから、お腹の中に丸ごといる赤ちゃんならなおさら感染しそう!という感覚はわからんでもないけど、エイズウィルスは胎盤を通らないから妊娠中はかえって感染しない。むしろ感染の危険があるのは出産の瞬間なんだけど、現代ではうまいこと帝王切開で取り上げるんじゃなかろうか。

そういうエイズの基本的な知識は中学生頃に学校やその他のメディアから得るもんだと思うんだけど。意外と年長者の方が疎いのかもしれんね。でもその湊かなえ自身ですら『告白』の中で、ケータイ小説かなんかのエイズをテーマにしたものがいかに間違っているかを説いていたから、意外とエイズに関する間違った知識は世に蔓延ってるのかもしれない。ケータイ小説は子どもが読むから心配だ。

2010年6月4日金曜日

風邪ひいた

今日マスクをしているのは風邪をラボのメンバーにうつさないための気遣いではなく、鼻が詰まっていて口呼吸を余儀なくされており常時口が半開きだから。

2010年5月18日火曜日

すごくどうでもいいけど

沖田総司とつきあう夢見た。



「今どきろうがいじゃ死にませんよ(^o^)/」
って教えてあげた。

2010年5月10日月曜日

天狗の絵

さっき突然思い出した小学校の頃の思い出。

3年生くらいだったかな。図工の課題で「物語の絵を描こう」というものがあった。
最初に先生が物語を朗読し、そしてその物語のラストシーンだか印象に残ったシーンだかを絵の具とクレパスで描く。

お題となった物語はあんまり覚えてないけど「天狗の昼寝中に泥棒が天狗の団扇を盗み、その妖力で雲の上に乗ったり好き勝手したが、結局団扇を取り 返されて天狗に雲から落とされる」とかそんな感じだった。
それで天狗が団扇を取り返して泥棒が雲から落ちるというクライマックスシーンを描くということになった。

このお題は図工の教科書にも載っていて、小学生が描いた絵も何枚か掲載されていたが、その絵の全てが全く同じ構図だった。
左側に高下駄履いた巨大な天狗が腰を大きく曲げて立ちふさがり、右側には落下する泥棒がちっちゃく描かれている。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

で、それに倣って、クラスメイトが描く絵もだいたいそんな感じだった。

みんなが左側にばかでかくてパワフルな天狗を描き始める中、私はなぜか愚かで哀れな泥棒を丁寧に丁寧に描いたんだな。
着物の合わせ目とか皺とか、落っこちる格好とか、結構頑張って描いたと思うんだな。

そして周囲が概ね天狗を描き終え、あとは泥棒を描いて仕上げという頃、私は致命的なミスに気がついた。
泥棒に一生懸命になるあまり大きく描きすぎてしまい、相対的に天狗の巨大感を出すことが難しくなってしまった!
で、私は天狗の全身を描くのを諦めて、泥棒の横にでっかい天狗の顔を描くことで妥協したんだ。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
描きあがってみると意外と納得のできばえ。意気揚々と先生に見せに行くと、隣にいた友達が
「あ、それいいなぁ。私もそういう風に描けばよかったなぁ。」
と褒めてくれた。が、それに対する先生の返答。
「ダメ。描いちゃったものはしょうがないけど。」

がーん。

いや、この先生はいい先生だったし、実際はそこまで辛辣な言葉ではなかったと思うけど。
少なくとも「期待外れ」というオーラはむんむん出てて、それが少女の私の繊細なハートを傷つけた。
なんか天狗が手抜きすぎ、みたいなことも言われた気がする。まあ確かに。しかし授業時間中に完成させねばならないとあって泥棒にあれだけ熱を入れ たんだから、天狗が多少おざなりでも仕方ないではないか。
でもそれなりに天狗も頑張ったよ。ただ泥棒をクローズアップしたら天狗がフレームアウトしただけで。

まあ要するに、先生は一般的な「左側に巨大な天狗、右側にはちっちゃい泥棒」という構図をご所望だったんだな。
残念!私は答えを間違えてしまった。

「個性を殺す」だの「画一的」だの今さら批判しないから、少なくともあの構図が模範解答なら描く前に教えてくれたらよかったのに。

2010年5月4日火曜日

iPod nano


天神のビックカメラで iPod nano を買った。
ついに私もiPodでびぅ。

昔なんかの拍子にiTuneをパソコンに入れたら、My Music に入れておいた音楽を勝手にライブラリに入れられ、Windows Media Player ユーザーの私に対して「iTuneをデフォルトで使え」としつこく迫るので、Appleの傲慢なやり方にほとほと嫌気が差していたのだが。
今回は同じ轍を踏まないように、まず以前PCに入れたiTuneをアンインストールし、My Music のファイルを根こそぎローカルフォルダ(D)に引越し、その上でiTuneを再インストールした。「自動で○○しますか?」系の、デフォルトでチェックが 入っているボックスは全て外し、iTuneに勝手な真似はさせない方針。まあ使いこなせば「自動で○○」は便利なのかもしれないけど、こっちがよくわかっ てないうちにコントロール不能なことをされても困る。

そして手動でライブラリを作り、プレイリストを作り、それをiPod nanoへ同期。やったー、これで憧れのiPodライフが!ついでにiTuneいじりを余儀なくされてたら、Windows Media Playerよりも使いやすいことが判明して、PCで音楽を聴くときも今では専らiTune。うふふ。

今までは別のメーカーのmp3 プレイヤーを使ってたんだけどね。そいつは512MBしか入らないし、プレイリストとかの機能もないし、曲順も決められないし、というのでかなりストレス フルだった。そのとき聴きたい曲を、512MB以内でいちいちプレイヤーに入れるのが面倒だし、英語の勉強のために続きもののファイルをいくつか入れた ら、その再生順序が意味不明で嫌気が差したし。曲順変更できなくてもいいから、せめて名前順に再生して欲しいよ。「#21」から始まって、次が 「#45」、さらに「#13」と続くとかおかしいだろ。

その点iPod nanoは快適だね!売り場のお姉さんにそそのかされて16GBの買っちゃったから怖いもの無しだね!動画もバンバン撮っちゃうYO!

そう、Apple嫌いな私がことさらにiPodが欲しくなったきっかけは、SちゃんがiPodでPerfumeの練習動画を撮ってくれたからなん だよね。それまでは私のデジカメでビデオ撮影してたんだけど、それよりも断然画質がキレイ。どちらもビデオカメラではないけど、それにしたって飽くまでも カメラであるところの「デジカメ」より「音楽プレイヤー」の方が動画がキレイってどういうことよ。

iPod nanoは自立できなくてダンスの定点撮影が困難だったので、簡易スタンドもついてるクリアカバー+コネクタカバー+画面保護フィルムのセットも買っ ちゃったよ。1980円也。ていうかまだダンス撮る気なのか私。まあスタンドはさておき、クリアカバーは大事。私手汗がすごいんで、直に触ったらすぐ塗 装がはげるか、最悪故障したりしそうなので。

先週もPocket Wi-Fi なる無線LANを飛ばす何かを購入してしまったが、新しい電化製品はうきうきするね。

5/3 ++博多どんたく++

せっかく博多に来たのだし、ということで博多どんたくに参加。
まあ一昨日くらいまで、いつどこで開催される祭りなのか知らなかったんだけど。

博多どんたくというのはどういう祭りなのかというと、メインは仮装パレード?のようなものらしい。浅草サンバとか、阿波踊りとかああいう手合いか な。
自治体とか学校などの単位で隊列を組み、めいめいテーマに沿った格好をして、博多中を練り歩く。基本的には花笠被ったおばちゃんの阿波踊りのよう な盆踊りのようなパフォーマンスなんだけど、武者鎧を着けたグループがいたり、バトントワリングのお姉さん方だったり、と趣向も様々。天草市の隊列では 「天草四郎くん」というゆるキャラの着ぐるみが登場していた。
その行列を見ようとメインルートは黒山の人だかりで、通行規制とかなかなか大変そうだったんだけど、正直そこまでして見るほど面白くはない。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
で、そのメインルートを取り巻くように無数の屋台が立ち並んでいたり、野外特設ステージでは地元テレビ局のアナウンサーが騒いでいたり、そういう 感じ。まあ、普通の祭りだね。ただ面積が広いだけ。人数が多いだけで。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
祭りはどの地域も似たようなもんだけど、屋台の構成が地域によって個性的なのが興味深い。博多どんたくには「あんず飴」の屋台がなかった。あんず 飴のない祭りは初めてだ。これはかなりポイント低い。がっかりだ。
その代わり(?)「はしまきお好み焼き」の屋台がいたるところにあった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
これは初めて見る。読んで字のごとくお好み焼きが割り箸に巻いてあるんだ けど、けっこうおいしいしゴミがかさばらないので気に入った。
あとやきとり屋とからあげ屋が多かった。はしまき、やきとり、からあげだけで全屋台の65%は占めていると思う。

まだあんまり博多に愛着がないからかもしれないけど、三島大社祭りの方が面白いなー。なぜか芸能人が呼ばれ武者装束で白馬に跨る頼朝行列とか、梯 子乗りとか、手筒花火とか、普通の人は出来ないようなパフォーマンスが見られるし。子どもたちが一生懸命練習したシャギリもなかなかだし。メインルートは 広小路駅から三島大社まででそんなに長くないんだけど、暑くて熱い夏!って感じで好きだったなー。

手作り餃子

うちのラボにはLさんという料理上手な中国人留学生がいる。
このブログでも触れたことがあるが、私は何度か彼女に中華料理を振舞ってもらったことがある。
一つ前の日記に書いた餃子パーティーの次の日も彼女はお昼に私を招いてくれて、またまたごちそうになった。

そういう機会が何度かあって気づいたのは、彼女は気軽に小麦粉を練りだすということだ。
「小麦粉で生地から作る」っていったら、たとえばケーキだのパンだの(いつかのペリメニだの)、ものすごく気合を入れた料理だよね?空腹を満たすためのデイリークッキングではなく、何かのイベントというか料理自体が目的みたいな、そういう感じだよね?しかし彼女は違う。あたかも米を炊くように小麦粉を練る。

そうか。小麦粉を練るって簡単なことなんだ!

Lさんからは学んだことはもう一つある。それは「適当」の感覚。
彼女は「御手洗ちゃんに餃子教えるネ!」と言ってくれるんだが、私がメモを持って「小麦粉と水の比率はどれくらいですか?」「肉100gに対して小麦粉は何gですか?」と訊ねると全て「適当ネ!」で済まされるので、学ぼうにも学べなかったんだな。
でもこうやって何回かLさんの手元を見ていて、段々わかってきた。

そうか。適当でいいんだ!

もちろん本当においしいのを作ろうと思ったら、レシピはどこのサイトからでも落とせる。正確な材料と分量もそこに書いてある。でもそんな正確に合わせなくったって、材料を揃えなくたって、家庭の味の餃子にはなる。おいしいかどうかは味見で確認すればいいし。まあとにかく、肉とニラと生姜とごま油が入ってれば、どうしたって不味くはならん。
あと実家の餃子作りでは皮に対する餡の配分に気を遣っていて、どちらか一方が余らないように努めていたんだが、Lさんはそれも適当なのね。皮が余ったらそれを薄く延ばして焼いたり、あるいはうどん状に刻んでスープに入れたりする。肉が余ったら団子にして、これもまたスープに入れる。なるほどなー。

というわけで作ってみた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
Lさんちでごちそうになったとき、彼女は料理に1時間程度しかかけていなかったのに、私はやっぱり3時間かかってしまった。しかもその日は実験が長引いて23時からとりかかったので(何故そんな日に作ろうと思ったのかは不明)、夕飯にありつけたのは午前2時だった。

お味の方はなかなか。やっぱりLさんの方がおいしいけどね。いっぱいつくったので、3分の2ほどは茹でずに冷凍保存。

ちなみに左の汁物は、餃子の茹で汁にたまねぎ、トマト、餃子で余った餡を投入し、コンソメを溶いたもの。これもなかなか。


汁は汁でいっぱい作ったので、次の日は溶き卵とおもちを投入して雑炊風にしてみた。

4月のいろいろ















4/22
S先生の知り合いの方からチケットを分けていただいたので、ラボのメンバーで野球を観に行った。
ソフトバンクVS西武@Yahooドーム。白熱の試合展開に手に汗握るラボメンバー。
にわかホークスファンに扮して、風船も飛ばした。結局6-11でソフトバンクは負けてしまい、Yahooドームの花火は見られなかったが、とても 楽しかった。
帰りにみんなで天神に寄って食べたもつ鍋はすごくおいしかった。

4/24
天神(博多の近くの繁華街)に繰り出して、美容院で髪を切ってもらう。
カットを担当してくれた美容師さんはすごく親身だったし、カラーも気に入ったけれど、アシスタントのシャンプー&ドライヤーがちょっ と…。
シャンプーは髪をぎゅっと引っ張られるのが痛かったし、ドライヤーで髪をわしわしされるときに耳の裏に指がささるのが痛かった。
カットが気に入っただけに、贔屓にするか悩み中。

その後ネットで見つけたカレーバイキングの店で昼食。
インドカレーが食べたかったんだけど、その店は普通のビーフカレー・タイカレー・インドカレー一種類ずつよろずに揃えていて、ちょっと 想像と異なった。
ナンも食べたかったけど置いてなかったので期待外れ。でもライスがターメリックだったのはポイント高し。セルフサービスでヨーグルトと牛乳を混ぜ て作るラッシーもおいしかった。

それからビックカメラをひやかしにいく。キャンペーンのお姉さんにつかまって、e-mobileを契約する。ひょんなところで自宅にネットを導入 してしまった。もしかしたら一年といない自宅にADSL引いて「違約金」の「引越し手続き」のに煩わされるより、e-mobileの方がいいかなぁと思っ て。

4/27
ついに我がラボのQ大HP開設。
地味にHP係だった私はこの一ヶ月地味にHPにかかりきりだったけれど、やっと人目に触れるところに出せて嬉しい。
いや、HP自体を作ったのは私ではないんだけど、内容の細かい修正とか、写真撮るとか、そういうのを頑張った。
正直にぐ時代のHPよりもスマートに仕上がってると思う。よかったら見て見て↓

http://www.bioreg.kyushu-u.ac.jp/labo/epigenome/index.html

にぐサーバーにおいてあるラボの旧HPを消しに行かねば。


4/28
毎年恒例?Lさんの餃子パーティー。朝からろくろく実験もせず、ニラ&キャベツのみじんぎりにいそしむLさん、さかっち、私。
餃子の皮で餡を包む段になると、いろんな人が手伝いに来てくれて楽しかった。
特にイケメンポスドクY氏の作品(餃子)は美しかった。それもそのはずで、彼は調理師免許を持っているらしい。なかなか測り知れない方だ。

「ニラ臭い」というクレームにたえつつ頑張ったかいあって、パーティーは大盛況。H澤さんがフランスから送ってくれたシャンパンも瞬く間に空いて しまい、昼間からほろ酔い気分のSラボ。

そして午後2時からの眼科健診をすっかり忘れる私。やばす…

2010年2月8日月曜日

AVATER













観たい観たいと思っていたけど、結局ギリギリ上映最終日まで引き延ばしてしまった。レイトショーだったから、本当にラストだったんだな。


映像はさすがにど迫力だった。もちろん3Dで観たんだけどさ。CGの技術がすごすぎてどこまで実写なのか皆目わからん。

でも激しいシーンは意外に2Dと変わらないもんだな、と思った。2Dでも映画にのめりこむと脳内補正で立体視できるのかな。あるいはスピードが速い映像は3Dの意味があんまりないのかも。

3Dすげえ!って思ったのはむしろ静かなシーンだね。火の粉とか目の前に降ってくると吸い込んでしまいそうで、反射的に息を止めてしまう。

ただ手前過ぎるものはちょっと違和感あるね。遠くにあるものの奥行き感はいいけど。

ストーリーは物足りなかった。いや、単純明快でわかりやすいし、シンプルだから矛盾もないし、いいんだけどね。

ネタバレいやな人はこの先読まないでね。

要は「原住民や獣の住まう森を破壊して稀少鉱物を狙う人間が攻めて来るが、当初人間側の主人公が原住民の娘と恋に落ち、原住民と共に戦って人間を追い出す」という話なんだよね。

でも例えばポカホンタスは「インディアン(今はネイティブアメリカンか)や獣の住まう森を破壊して金塊を狙うイギリス人が攻めて来るが、当初イギリス側の主人公がインディアン娘と恋に落ち、インディアンと共に戦って人間を追い出す」だし、

ターザンとかもだいたいそんな感じ。使い古されたテーマ。

もののけ姫もほぼ同じだね。「サンや獣の住まう森を破壊して鉄を狙うエボシらが攻めて来るが、アシタカがサンと恋に落ち、山の神々と共に戦う」みたいな。いやもちろん、もののけ姫はもっと複雑で深いしオチも捻ってあるけどね。

アバターの設定はよくできてたし、「軍」「企業」「科学者」というキーワードも現代のアメリカの象徴みたいでおもしろかったし、世界観は申し分なかったと思うんだよね。ただ、それをストーリー中で全く生かしていない。

舞台を地球ではない別の星にしたんならその設定ならではの展開にすればいいのに地球と変わらんしね。ただ映像をファンタスティックにしただけで。

しかも企業が狙うのが「鉱物」というのが陳腐すぎる。少なくともその「鉱物」にもっと薀蓄があれば人間たちの取り組みにも納得がいくんだけど、単に「高値がつくから」だもんね。お粗末過ぎる。

原住民と木々や獣が「絆を結ぶ」という設定はすごくよかった。そして、その星全体が「絆」のネットワークを形作っており、人類の脳より10の何乗もの高度な性能を秘めている、という設定もワクワクした。

でもストーリーには全く関係なかった。そういう計り知れないシステムを持っているなら、例えば人間との戦闘に生かしても良かったと思うんだけど。最後の「エイワのご加護で獣たちが人間に襲い掛かった!」ていうのがそれなのか?あんまりだ。

人間と原住民の戦闘シーンもなんか、力押しというか、大味というか。

人間勢の圧倒的な武力を前に、原住民ピンチ!まではいいんだけど、そこからの逆転の仕方がさー、「別の部族が続々集結」「獣たちも頑張った」じゃあねぇ。

先述の恐るべき「ネットワーク」を用いるとか「磁気嵐」を使うとか、あるいは主人公が人間であることを生かして、人間の弱点を突くとかさー。せっかくいい材料を物語の中に散りばめてたんだからさー。

ホームツリー爆破は主人公らに共感して、人間はなんて酷いんだ!と思ったけど、後半の乱戦では原住民が殺されても悲しくならなかったし、人間を倒しても別に爽快感はなかった。どっちもどっち。お互い様。主人公に全く共感できなかった。

オチも不満だ。まず生き残った人間たちを普通に地球に返した点。

散々殺しておきながら、敵方が戦意を喪失した時点で捕虜の人権保護に回るのはアメリカっぽいけどね。そのまま返したらまた12年後くらいに「鉱物」狙って来るよ。皆殺しにするとか地球には返さないとか、二度と人間がこの星にちょっかい出さないようになんらかの工夫をして返すとか、いろいろあると思うんだけどな。

オチの不満はもうひとつ、主人公が人間を捨てて原住民として生きていくところ。

いやそれ自体はいいんだけど、こういう異世界交感もので重要になるのが、主人公がどちらの世界で生きていくか、ということだと思うのね。

例えばポカホンタスはお互い別々に生きていくことにしたし、ターザンは共に生きることにしたし。もののけ姫は別々派。ポニョは共に生きる派。

結論はどっちでもいいんだけど、どちらかを選ぶときは同時に何かを捨てなきゃならんと思うわけ。

しかしアバターの場合、主人公が原住民としての人生を選ぶことに何のコストもない。人間でい続けるメリットが全くない。むしろデメリットしかない。

原住民になれば丈夫な足が手に入るわ、愛する人と一緒にいられるわ、『トルーク・マクト』として崇められるわ、薔薇色の人生。

まあいいんだけどさ。その大団円こそがアメリカなのかもしれないけど。

原住民とのコミュニケーションを図るために、学校を設立して原住民に英語を教えるっていう傲慢な発想がアメリカを風刺していて笑えた。

あと鉱物を狙う実業家が、ホームツリーの惨状を見て心苦しくなるところが、非常に小物っぽくて人間らしくてよかった。

それから大佐が面白い。初めは原住民をゴミ扱いし、圧倒的武力でもってほぼ無力な原住民を殺しまくり、ホームツリーを焼き払って喜んでる悪い奴なんだけどさ。原住民に逆転され敗北必至になったときに、一人戦地に躍り出て最期まで戦うのは卑怯でもなんでもないよね!むしろ相手の強大な力に屈せず、死力を尽くして戦うところが正々堂々としていてかっこいい。この際主人公を殺したところで戦況にはなんの影響も与えないのにね。馬鹿だし狂ってるけど、初めのクレヴァーで卑怯で腹黒い時と比べれば憎めないキャラだ。

4年かけて製作!」という触れ込みだったけど、そのうち311ヶ月以上はグラフィックの開発で、シナリオは1ヶ月程度で仕上げたんだろうなー。という作品でした。

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