2011年5月6日金曜日

お化け屋敷

常々入ってみたいと思っていたのだが、家族や友人で遊園地に行くと必ず一人はお化けが苦手な子がいるもんで、一度も入ったことはなかった。文化祭の出し物とか、場末の観光地にあるようなしょぼいのとかならあるんだけどさ。いかんせん「ちゃんとした」お化け屋敷に入ったことがないもんで、怖いのかも面白いのかもよくわからない。それでずっと興味を持っていたんだ。

で、このあいだ生まれて初めて行ってきた。後楽園のお化け屋敷。なんかホラー映画とのタイアップイベントだそうで、たぶんこれが「ちゃんとした」お化け屋敷なんだと思う。

あれは・・・どうやって楽しんだらいいのかわからんね。お化け屋敷にいるのは確実にお化けではないので、そういう霊的な恐怖は全く無いんだよね。じゃあ何が怖いかというと、偏に「突発的な出来事に心底びっくりする」ってことだと思うんだ。だからお化け屋敷が楽しい、というのはびっくりするのが楽しい、ってことだと思うんだ。たぶん。で、びっくりするのかというと案外そうでも無い。後楽園のお化け屋敷は仕掛けがほぼ全自動なので、「何かが起こる」というのが事前にわかるんだよね。全ての仕掛けはこちらの動きをセンサーが感知するところから始まるわけでさ。ここ開けたらなんか出るんだろうな、ここ通ったらなんか出るんだろうな、みたいにさ。まあ何が起こるかまではわからないんだけど、心の準備ができていると何が起こっても大してびっくりしないんだよね。文化祭とかの出し物の方が人間がやってる分びっくりするかもしれない。

ということは、お化け屋敷を楽しむには「驚かされる」ことに受け身ではいけないわけで、自分から「キャーこわいっっ!」「イヤーやめて!」「もうやだぁ、早く出たいぃ」と雰囲気を盛り上げねばならないのかな。絶叫マシンも絶叫するほどで無くても絶叫すると気持ちいいもんね。そういうものなのかな。お化け屋敷はそれ自体が怖いわけではないのかな。

いやでも一緒に入った相方の怖がりっぷりはガチだった。本当に動けなくなっちゃってた。出てくるのはお化けじゃなくてハリボテなのに。しかも出てくるタイミングはこちらでコントロールできるのに(センサー式)。しかも一緒にいる人間(私)は平気なのに。原始的な恐怖っていうのはそういうもんじゃないんだね。理性ではわかってても本能的なところはどうしようもないんだね。でも「動かない」っていうのは恐怖を避けるにはいい方法だ。動かなければお化けは絶対出てこないからね(センサー式)。お化け屋敷からは出られないけど。

お化け屋敷を怖がれる(楽しめる)人間と怖がれない(楽しめない)人間がいて、私は後者だってことか。むー。

いやしかし、人の恐怖を煽る様々な演出はおもしろかったよ。いきなりガラス戸に死体がべちゃっと貼り付くところとか、ガラスに鼻や指が接触しているのを向かい側から見るのは結構気持ち悪いんだよね。小さな演出だけどなるほどなーと思ってさ。

あとは最後の最後でスタンプラリーの台からにゅっと手が出てきたところとかね。まったく警戒していなかったのでこれはかなりびっくりした。やられた〜と思った。

でも一番びっくりしたのは、後楽園で遊んだ次の日に例のジェットコースターの死亡事故が起こったことだ。こわいこわい。

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