2010年2月8日月曜日

AVATER













観たい観たいと思っていたけど、結局ギリギリ上映最終日まで引き延ばしてしまった。レイトショーだったから、本当にラストだったんだな。


映像はさすがにど迫力だった。もちろん3Dで観たんだけどさ。CGの技術がすごすぎてどこまで実写なのか皆目わからん。

でも激しいシーンは意外に2Dと変わらないもんだな、と思った。2Dでも映画にのめりこむと脳内補正で立体視できるのかな。あるいはスピードが速い映像は3Dの意味があんまりないのかも。

3Dすげえ!って思ったのはむしろ静かなシーンだね。火の粉とか目の前に降ってくると吸い込んでしまいそうで、反射的に息を止めてしまう。

ただ手前過ぎるものはちょっと違和感あるね。遠くにあるものの奥行き感はいいけど。

ストーリーは物足りなかった。いや、単純明快でわかりやすいし、シンプルだから矛盾もないし、いいんだけどね。

ネタバレいやな人はこの先読まないでね。

要は「原住民や獣の住まう森を破壊して稀少鉱物を狙う人間が攻めて来るが、当初人間側の主人公が原住民の娘と恋に落ち、原住民と共に戦って人間を追い出す」という話なんだよね。

でも例えばポカホンタスは「インディアン(今はネイティブアメリカンか)や獣の住まう森を破壊して金塊を狙うイギリス人が攻めて来るが、当初イギリス側の主人公がインディアン娘と恋に落ち、インディアンと共に戦って人間を追い出す」だし、

ターザンとかもだいたいそんな感じ。使い古されたテーマ。

もののけ姫もほぼ同じだね。「サンや獣の住まう森を破壊して鉄を狙うエボシらが攻めて来るが、アシタカがサンと恋に落ち、山の神々と共に戦う」みたいな。いやもちろん、もののけ姫はもっと複雑で深いしオチも捻ってあるけどね。

アバターの設定はよくできてたし、「軍」「企業」「科学者」というキーワードも現代のアメリカの象徴みたいでおもしろかったし、世界観は申し分なかったと思うんだよね。ただ、それをストーリー中で全く生かしていない。

舞台を地球ではない別の星にしたんならその設定ならではの展開にすればいいのに地球と変わらんしね。ただ映像をファンタスティックにしただけで。

しかも企業が狙うのが「鉱物」というのが陳腐すぎる。少なくともその「鉱物」にもっと薀蓄があれば人間たちの取り組みにも納得がいくんだけど、単に「高値がつくから」だもんね。お粗末過ぎる。

原住民と木々や獣が「絆を結ぶ」という設定はすごくよかった。そして、その星全体が「絆」のネットワークを形作っており、人類の脳より10の何乗もの高度な性能を秘めている、という設定もワクワクした。

でもストーリーには全く関係なかった。そういう計り知れないシステムを持っているなら、例えば人間との戦闘に生かしても良かったと思うんだけど。最後の「エイワのご加護で獣たちが人間に襲い掛かった!」ていうのがそれなのか?あんまりだ。

人間と原住民の戦闘シーンもなんか、力押しというか、大味というか。

人間勢の圧倒的な武力を前に、原住民ピンチ!まではいいんだけど、そこからの逆転の仕方がさー、「別の部族が続々集結」「獣たちも頑張った」じゃあねぇ。

先述の恐るべき「ネットワーク」を用いるとか「磁気嵐」を使うとか、あるいは主人公が人間であることを生かして、人間の弱点を突くとかさー。せっかくいい材料を物語の中に散りばめてたんだからさー。

ホームツリー爆破は主人公らに共感して、人間はなんて酷いんだ!と思ったけど、後半の乱戦では原住民が殺されても悲しくならなかったし、人間を倒しても別に爽快感はなかった。どっちもどっち。お互い様。主人公に全く共感できなかった。

オチも不満だ。まず生き残った人間たちを普通に地球に返した点。

散々殺しておきながら、敵方が戦意を喪失した時点で捕虜の人権保護に回るのはアメリカっぽいけどね。そのまま返したらまた12年後くらいに「鉱物」狙って来るよ。皆殺しにするとか地球には返さないとか、二度と人間がこの星にちょっかい出さないようになんらかの工夫をして返すとか、いろいろあると思うんだけどな。

オチの不満はもうひとつ、主人公が人間を捨てて原住民として生きていくところ。

いやそれ自体はいいんだけど、こういう異世界交感もので重要になるのが、主人公がどちらの世界で生きていくか、ということだと思うのね。

例えばポカホンタスはお互い別々に生きていくことにしたし、ターザンは共に生きることにしたし。もののけ姫は別々派。ポニョは共に生きる派。

結論はどっちでもいいんだけど、どちらかを選ぶときは同時に何かを捨てなきゃならんと思うわけ。

しかしアバターの場合、主人公が原住民としての人生を選ぶことに何のコストもない。人間でい続けるメリットが全くない。むしろデメリットしかない。

原住民になれば丈夫な足が手に入るわ、愛する人と一緒にいられるわ、『トルーク・マクト』として崇められるわ、薔薇色の人生。

まあいいんだけどさ。その大団円こそがアメリカなのかもしれないけど。

原住民とのコミュニケーションを図るために、学校を設立して原住民に英語を教えるっていう傲慢な発想がアメリカを風刺していて笑えた。

あと鉱物を狙う実業家が、ホームツリーの惨状を見て心苦しくなるところが、非常に小物っぽくて人間らしくてよかった。

それから大佐が面白い。初めは原住民をゴミ扱いし、圧倒的武力でもってほぼ無力な原住民を殺しまくり、ホームツリーを焼き払って喜んでる悪い奴なんだけどさ。原住民に逆転され敗北必至になったときに、一人戦地に躍り出て最期まで戦うのは卑怯でもなんでもないよね!むしろ相手の強大な力に屈せず、死力を尽くして戦うところが正々堂々としていてかっこいい。この際主人公を殺したところで戦況にはなんの影響も与えないのにね。馬鹿だし狂ってるけど、初めのクレヴァーで卑怯で腹黒い時と比べれば憎めないキャラだ。

4年かけて製作!」という触れ込みだったけど、そのうち311ヶ月以上はグラフィックの開発で、シナリオは1ヶ月程度で仕上げたんだろうなー。という作品でした。

2009年9月3日木曜日

罷免

こないだの選挙の国民審査で。

私の前に並んでいたおっさんに

「罷免すべきだと思う裁判官の欄に印をつけてください。」

と言って用紙を渡した係りの人。

私には

「やめさせたいと思う裁判官の欄に印をつけてください。」

とのたまった。

今どきの若いねーちゃんはヒメンの意味も知らないと思ったのか。

いや、実際若い女性に「ヒメンってなに?ちょーイミふめーだしww」とか言われたのかもしれないし。
他意のない言い換えかもしれんが。

2009年8月13日木曜日

8月22日 古城巡り、カラカルパクスタン共和国へ

8月22日 古城巡り、カラカルパクスタン共和国へ

6時半起床。屋上に行って、朝日に照らされるヒヴァの街を眺める(写真①)。そこでホテルのオーナー一家の長男に遭遇。彼の自室が屋上にあるらしい。
8時にホテルをチェックアウト(25ドル)。ホテルが呼んでくれたタクシーに乗り込む。今日はこのタクシーで古代ホレズム王国の城跡を回るのだ。

アムダリヤ川(写真②)を越えて2時間ほど走る。最初の古城は『アヤズ・カラ』(写真③)。カラは城市の意。アヤズ・カラは6,7世紀のもので、ふたつの城跡の山が並んでいる。そのうち登れる山のほうを登って探検。またその城跡からもう一つの城跡を見下ろす。茫漠たる大地の中に忽然とそびえる古代の遺跡。ロマンだねえ。そこでドイツ人旅行者に出会い、しばし英会話。彼に写真を撮ってもらうと、
「日本人は写真を撮るのが好きと聞いていたけど、それは本当だね!」
と言われた。

小一時間ほど散策したのち、チャータータクシーに乗って次なる古城、トプラク・カラへ(写真④)。こちらはかなり広いお城で、いろいろな部屋があり、おもしろかった。
タクシーまで戻ると、運ちゃんが別のおっさんとしゃべっている。我々の他に西洋人の旅行客のグループがおり、おっさんはそのタクシードライバーらしい。
運ちゃんが我々に気づき、おっさんと別れてこちらに来た。タクシーに乗り込むかと思いきや、カタコトの英語で何か話しかけてきた。概ね以下の内容だと推測される。

ホテルの話だと、お前たち今日はヌクスまで行くそうだな。ホテルからは「カラ巡りをしつつベルニーのバス停までつれていってやってくれ、彼らはそこからバスでヌクスに発つのがいいだろう」、と言われた。しかし、それなら俺が直接ヌクスまで連れて行ってやろうと思う。カラ巡りも含めて一人30ドルはどうだ?

ははーん、さては西洋人旅行客の運ちゃんに焚きつけられたな。このカラ巡り+ベルニー行きのタクシーは現地住民のホテルの人が交渉してくれたおかげで、一人あたり17ドルという格安で乗れることになった。それにこの運ちゃん、ほとんど英語が話せず、旅行客慣れもしていないようで、日本人からはもっとふんだくれるということをご存じなかったらしい。

で、互いの客が遊びに行ってる間、タクシー運ちゃん同士「どこまで乗せるんだ?」「いくら取るんだ?」という会話になったのだろう。で、西洋人相手のおっさんの方が「なに?!そんだけしかとらねえのか?もったいねー。あれジャパニーズだろ?その倍は搾り取るね、俺なら。」「え、そうなの?でももう交渉成立しちゃったしなぁ…。」「待て待て、あの日本人はベルニーに用事があるんじゃなくて、そこからバスに乗り換える算段だろ?」「うん、ヌクスに行くらしい。」「じゃあお前が直接ヌクスまで連れてってやりゃーいいじゃんか。」「!」

とまあだいたいこんなとこだろう。我々が「いや、最初の約束どおりベルニーまででいい」と固辞すると、今度はその西洋人らの運ちゃんも「いや、バスは一人10ドルするし、結局タクシーと変わんないぜ?」だの「バスはきっついぞー、数ドルの違いだし、絶対彼に載せてもらった方がいいって。」などと加勢に出る。こっちの運ちゃんはかなり英語が堪能だ。きっとあの西洋人からもたんまりもらっているのだろう。

とはいえこちらもそうやすやすとぼったくられるわけにいかない。結局運ちゃんが根負けして、当初の予定通りベルニーまで送ってもらうこととなった。
それにしても、素朴でいまいち客から金を引き出せない実直な運ちゃんと、そんな純情な同業者のために一肌脱ぐ旅行客擦れした運ちゃん、どちらも微笑ましい。

そして最後の古城、クワット・カラ(写真⑤)。インディー・ジョーンズに出てきそうな、神秘的で不気味なような佇まい。古の物語に想いを馳せてしまう。しかしかなり暑い。朝からあちこち回ってきて、このときはすでに正午をまわっている。遮るものが何もないステップでの直射日光は、既に充分歩き回ってへとへとな体にはこたえる。

やっと城壁のふもとにつくが、入り口が見当たらない。他の観光客もおらず、タクシーまで戻るのもかなりしんどいので誰かに尋ねることができない。正面は写真のような形状なので内部への通路はなさそうだと認識し、向かって右側の面に回る。お、こちらにはあった。が、入り口というよりは抜け穴。人一人腹ばいになって通れるかどうかの穴が、数m上方の城壁にあり、そこまでは60度ほどの急斜面。また、その斜面に入るまでに、なんかすごくとげとげの植物が繁茂している。頑張れば行けなくもないが、現代人向けの入り口ではない(写真⑥)。
そのまま背面にまわる。どうやらこの城は正方形に近い、比較的単純な形状らしい。ここにも、やはり数m上方に入り口らしきものがあった。今度はただの穴ではなく、なんとなく入り口の体をなしてる感じだ。が。そこに到るまで幅10 cm弱、奥行き5 cm 程度、段差 50 cm 強のふざけた階段が続いている。爪先立ちで頑張ってもムリそう。っていうか危ない。
最後の望み、左面。しかし、こちらには入り口そのものがなかった。

となれば抜け穴か、階段か。背面に戻って階段に足をかけるも、これを爪先で維持しつつもう片方の足を次の段にかけるのは至難の業。これ、登り始めちゃったら、途中で降りることもできないし、想像以上に危ないので断念。そこで右面に戻って抜け穴へ(写真⑥)。長ズボンであることに感謝しながらとげとげの植物を掻き分け、手足を使って急斜面を登り腹ばいになって穴を通る。まさにインディー・ジョーンズ。あるいはミステリーハンター。

そして城跡に入ることができた。中はでこぼこした地面が広がっているだけだが、城壁から見える景色は格別。正面中央に見える、何かのシンボルのような縦長の穴は高さ2mぐらいで、ちょうど人一人が収まるサイズ。城壁に沿って内部をぐるっと回り、穴のところに佇んでみたりしていると。

ん?坂がある。幅3mくらいの、広い下り坂(写真⑦)。斜度も緩やか。その坂の終着地は、城の外、正面出っ張った部分の左側。ちょうど、写真の陰になっているところ。

まともな入り口だ……。

というわけで、今度はそこから地上に降り、城を後にする。

さて、タクシーに乗り、ベルニーという街に着いたのが13時半頃。ここで運ちゃんとはお別れ。運賃はホテルでは一人17.5ドルという話だったが、いろいろよくしてもらったし、一人20ドル渡す。と、運ちゃん大喜び!
タクシー降りたとたんに他のタクシードライバーが我々に群がり、「どこまで行くんだ」「俺のタクシーに乗れ」攻撃が始まったのだが、運ちゃんは彼らから我々をガードし、「控え控えい!このお客様をお通ししろ!」とばかりにずんずん突き進んで、ヌクス行きのバスまで案内してくれた。数ドルの心づけが相当嬉しかったらしい。しかし助かった。

バス、といっても大きめのワゴン車のようなものなんだけどね。出発するまでの間、乗客や運転手とウズベク語対日本語の会話。彼らは我々のバイブル「地球の歩き方」に興味を示し、貸してあげたら大興奮で回し読みし始めた(写真⑧)。確かに、外人が持ってる母国のガイドブックって興味深いよね。

そうこうしているうちにバスは出発し、カラカル・パクスタンの国境を越え、2時間ほどしてヌクスに到着。タクシーに乗り(3000 cym)、ホテルジペック・ジョリに着いたのは17時。今日は移動も多かったし、炎天下を歩き回ったのでくたくた。シャワーを浴び、少し休む。

18時半頃夕飯を求めて放浪。カラカル・パクスタンの首都というだけあって、ヒヴァに比べてかなり現代的。まあタシケントには遠く及ばないけど。そしてなんとなくソ連っぽい(写真⑨)。栄えてるんだけど陰鬱な感じが。学校や体育施設みたいなものもあった。

地球の歩き方にあるヌクスの地図はあんまり詳しくなく、しかもところどころ間違ってる(それでも掲載してあることのほうがすごいが)ので、待ち行く人に尋ねつつ、空腹を抱えてうろうろ。それに、「カフェ」と書いてあるので入ってみると、いかにも夜のお店だったり。ウズベキスタンではそういう商売は禁じられているが、カラカル・パクスタンは法律が違うらしい。カラカル・パクスタンの政治的区分がどうなっているのかよくわからないなぁ。国境越えのとき検問はあったもののパスポートは検められなかったから、ウズベキスタンの領内ではあるんだろうが。

で、やっと「地球の歩き方」に載っている食堂、「バヴァリア」に辿りついた。ペリメニ、スープ、ナンを食べた(9000 cym)(写真⑩)。うーん、生き返る。隣の席でビジネスマン風の日本人がビジネスの会話を日本語でしていて、びっくりした。観光でなく、仕事で来てる人もいるのね。

22時半頃就寝。

今日の支出:51ドル

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

ネタバレバレでとりとめなく感想書きます。

の前に、前作『序』の感想から。この間研究所の学生で『序』のDVDを鑑賞したので、そのときのmixi日記から貼ります。
------
でもやっぱなー、第一話からヤシマ作戦まではテレビアニメのがいいなぁ。序はかいつまんで詰め込みすぎ。場面転換とかセリフのやり取りとか、はい次!はい次!って感じで全然感情移入できない。
テレビのを映画に焼き直すってんなら、テレビを知らない人でも楽しめるように、上映時間内に納まるように整理整頓しないとなぁ。
そのくせ個人的には切られたくないシーンが切られててがっかり。最初のさ、降る瓦礫から初号機がシンジ君を守るシーンとかさ。あれ切っちゃいかんと思うんだよね。あれがシンジ君の乗る動機に繋がるわけだし、後々ユイさんとの伏線にもなるわけでさ。そこを切って、「苦しむレイを慮って」という理由で乗ることにしたけどさ。ちょっと弱いよな。

私はテレビ版の時からエヴァが好きだったしその設定とか世界観に興奮するけど、テレビは話が進むにつれてどんどん行き当たりばったりになって、設定が破綻していって、矛盾だらけになって、残念だったんだよね。
あとはもともと子どもが見る時間帯のアニメだったこともあって、対象年齢がぶれてる感じが嫌だった。

そこらへんが新劇場版では洗練されるのかと思ったんだけど、序を見る限りあんまり期待できない。

でもラミエルがよかった。テレビ放映の10年後、アニメの技術はこんなに進歩しましたよ~って感じ。地道にドリルで掘削してたのが、なんかにゅるっとしたやつになってたり。コアを貫かれて「キャーッ」って言うところに萌え。ラミエルたんかわいいよ、ラミエルたん。

さんざん序の文句を言っといてなんだけど、破には興味あるな。あれはもうテレビの焼き直しじゃないようだし。同じキャラを使った別の話として楽しめそう。
------
というわけで観てきました。

なにより映像がすごい。音響がすごい。これは映画館で観る価値あったわー。
それにテレビ版や『序』に比べてストーリーがよくまとまってるし、見ていて痛快!爽快!
前宣伝通り、テレビ版とはまったく違うストーリーなんだけども、それでも重要なシーンを切り貼りしたりまとめたりすることで、エヴァの大事なところを失わずにうま~く作られてた。
いや~面白かった。

一番印象に残ったのは綾波レイの成長。テレビ版でもちょっとずつ前に進んではいたけれど、『序』のヤシマ作戦をきっかけにした彼女の成長がすごくわかりやすく描かれていた。
生まれたばかりの自我が幼くて健気できゅーんとしてしまった。シンジ君を「好き」なんだけど、恋愛にきちんと分化した感情じゃなくて、ただただ慕ってる感じがせつない。
母鳥に必死でついていくカルガモの雛のようにせつない。
サプライズのお食事会を企画して、招待状をNERVのメンバーに配って、この子はなんて積極的になったんだろう……お母さんは嬉しいよ……と思ってしまう。
テレビ版とそれに続く旧劇場版ではようやっとシンジ君への執着が芽生えたくらいで彼女の成長は終わってしまったけど、今回はシンジ君以外の人とも積極的に関わって、他人の立場で考えられるようになってて、感動した。
リツコに頼んでアスカに「ありがとう」と言うところとか。「あなたにはエヴァに乗らない幸せがある」とか。マリと一緒に使徒と戦うところとか。
そうやってレイが成長してしまったからか知らないけど、テレビ版ではアスカと二分してたヒロインの地位を今回は独占してしまったような印象。
テレビ版のアスカは性的な意味でのヒロインで、レイはストーリーの重要な鍵という意味でのヒロイン、という風に住み分けしてたと思うんだけど、今回はその両方を兼ねていたように思う。このあとどうやってオチがつくのか気になる。
テレビ版の3歩進んで2歩戻る、という彼女の成長もすごくよかったし、だからこそ「3人目」になるところとかがすごく悲しくてせつなかった。ので、テレビ版と破の「綾波レイ」、どちらがいいとは言えない。でも映画の時間内にまとめることを考えると、今回の綾波のキャラクターはよくできてたなぁ、と思う。

で、そんなレイにすっかりヒロインの座を持っていかれた式波アスカ。
惣流から式波に苗字が変わったのは、テレビ版のアスカとは違うからなのか、はたまた女の子の苗字を「波」で統一したかっただけなのか知らんけど。
でも私は今回のアスカも好きだなぁ。シンジ君に対峙するヒロインではなくなってしまったけれど、ストーリーの中での存在感はすごく重かった。
天上天下唯我独尊、みたいな性格は健在だったけど、シンジやレイだけでなく、ヒカリちゃんなど周りの人にもつんけんしてたのが印象的。
そんな彼女が三人で協力して使徒を倒したり、シンジとの共同生活やレイとのやりとりを通して心を開いていく様がわかりやすくて、でもわざとらしくなくて、とてもすがすがしかった。
レイの食事会にバッティングしてしまったエヴァの試用実験を、アスカが替わることでレイを応援してあげるところが、その後の展開もあいまってせつない。
テレビ版の、トウジのエヴァや使徒を食うシーンを、ああいう形でまとめたのはなるほどなぁ、と思った。
ヒロインの地位を明け渡してあんな悲惨な目にあったアスカ。アスカファンへのせめてものサービスなのか、えろいショットが多かったのが気になる。
ありゃーパンチラどころかパンモロだね。エヴァの試運転のときも、なんでプラグスーツまで変える必要があったのさ。あんなあられもない格好で、あんなことになって、かわいそうに。

そして新キャラ真希波マリ。古参キャラにどう絡んでいくのか楽しみだったけど、今回は出てきただけっていう印象。だいたい映画の中でフルネーム呼ばれたか?
でも『破』のオープニングは彼女の独壇場だったし、惜しげもなく伏線貼りまくってたので、次回が楽しみ。絵も声もかわいいし、性格もレイやアスカと一線を画してるし、さばさばしててよかった。
凍結された2号機に乗って、アスカですら知らなかった裏コードを使いこなしてるところも不思議とイヤミじゃなかった。
あとで一緒に行った友人が「だってアスカが裏コード知ってたら危なくてしょうがないじゃん」と言ってて、なんか納得いった。

今回気づいたのは、どうも新劇場版では「ユイ」の存在が薄いらしい、ということ。
『序』でエヴァ初号機がシンジ君を守るシーンがカットされてて不満だったんだけれども、今回のエヴァ覚醒のシーンもあんまりユイが絡んでなかったような?

テレビ版のときは好きな女性キャラは?と訊かれたらレイでもアスカでもミサトでもなく、迷わずユイ!と答えてたんだけど、旧劇場版で、実はユイが一番エゴイストだったことがわかって幻滅したんだよね。
その意味で今回のユイの薄さは興味深い。

それから前回同様、使徒がよかった。ああいう形状はどうやって思いつくんだろうなぁ。チームで案を出し合うのかな。テレビ版以後のロボットアニメがどうしてもエヴァの影響を受けてしまうのと同じように、今回の使徒も今後のアニメの典型になるんだろうなぁ。

今回の「一ヒロイン一歌」はちょっとどうかと思った。マリの鼻歌やアスカのシーンはよかったけど、レイの「翼をください」までいくとなぁ。ちょっとしつこく感じた。林原めぐみ、高音が苦しそうだし。
まあ、あれがいい、という人も多いんだろうけど。私はもっと他にぴったりのBGMがあったと思うんだけどな。

『破』の終わり方は、テレビアニメで言えば最終回の二つ前という感じで、かなり盛り上がりつつ解決を先送りにしてた。
何年先になるかわからんけど、完結編が楽しみ。

2009年8月9日日曜日

HACHI



公開直後の『HACHI 約束の犬』観てきました。


公開直後ですが、これから観る人の事をちっとも考えずにネタバレバレで感想書きます。


 


日本語吹替版に入ってしまった……というか、錦糸町駅前の映画館に字幕スーパー版がなかった。


しくった。超しくった。リチャード・ギアの


「HACHI!」


を聞きたいがために行ったというのに……いやまぁしょうがない。


チケット買っちゃったからしょうがない。


北大路欣也のネイティブジャパニーズな「ハチ!」も悪かなかろう。




すごくよかった。感動した。泣いた。




泣いたけど、映画に感動したというより、「亡くなったご主人を毎日毎日駅で待ち続けたわんこ」という実話がいいよね。そして実話としてはいいんだけど、それを映画にするとなると、話に動きがなさ過ぎて難しいと思う。何年も何年も毎日毎日、という日々の積み重ねに胸打たれるんであってさ、映画化しやすいような特定の大事件があるわけじゃないからさ。かといって「何年も毎日」をひたすら淡々と描写していくわけにもいかないし。

というわけで、リチャード・ギアの死後ハチがひたすら駅で待つ部分は、いろんなエピソードを数珠繋ぎにしてるんだけど、いまいち感情移入ができなかった。難しいと思うけど、もうちょっといい演出があるんじゃないかなぁ。あとハチの最期のシーンもお約束過ぎた。まさに副題、『約束の犬』。まあそういうお約束感がよいのかもしれんが。

舞台はアメリカなのに犬種が秋田犬、しかも名前がハチというのも日本での実話を踏襲していた。
そのせいか、リチャード・ギアとハチの出会いのシーンでは、ハチが日本を出るところから描かれていておもしろかった。
あと、「秋田犬」が珍しい外人向けなのか、あるいは『ハチ』が特別な犬であることを印象付けるためか、「秋田犬」に関する説明が詳しかった。SAMURAIと秋田犬が一緒に写ってる写真を出して「人のパートナーになった最初の犬は秋田犬なんだ」と言ってみたり、「誇り高き犬種で、人間に媚びない」と言ってみたり。
それから『ハチ』という名前に関しても「数字のeightと言う意味で、日本ではラッキーナンバーなんだ」と説明していた。

なんかそう言われると、秋田犬だけじゃなくて日本を讃えられている気がして、ちょっと嬉しい。

エンドロールで実話のハチの写真などが出てきたのはよかった。
あとハチ役の犬がかわいかった。秋田犬いいね。犬が観たい人にはおすすめ。

2009年8月6日木曜日

8月21日 ヒヴァ観光

8月21日 ヒヴァ観光

10時に宿を出、『ホジ・アクバル』というカフェでラグマンを食べる。         
                               



ラグマンはうどんの上にトマトベースの具沢山スープがかかったような料理。生野菜が食べられなかったので、久々に野菜にありつける。とてもおいしい。


その後一人でヒヴァをうろうろ。いろんな小道を見つけて『イチャン・カラ』の構造を把握したり、結婚式に遭遇してビデオ撮ったり、城壁の外のバザールに迷い込んだり。

12時にホテルに戻り、午後は本格的に観光。いったんホテルとは反対側の西門にて観光チケットを購入(7000 cym)。


カルタミナル、ムハンマド・アミン・ハーン・メドレセを眺めながら歩く。
   
 
 
 
 
 
 
カルタミナルの碧いタイルが美しい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

キョフナ・アルクとムハンマド・ラヒム・ハーン・メドレセを見学。




































キョフナ・アルク内の博物館。
学芸員?のおばさんが剣を持ってポーズをとってくれた。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

それから東門の方に戻り、さっきのバザールをまた散策。
14時にホテルに戻り、いったん休憩。ついでに洗濯。
人心地ついたところでまたホテルを出、タシュ・ハウリ宮殿を見学。
次はイスラーム・ホジャ・メドレセとミナレット。












このミナレットはヒヴァで最も高い45mの塔。もちろん登る(別料金1500 cym)。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ミナレットから見えるヒヴァの景色。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

それからパフラヴァン・マフムド廟。 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
最後はジュマ・モスクとミナレット。
ジュマ・モスクの中は照明がなく、明かりは天窓から差し込む陽光のみ。広い空間には無数の木柱が立ち並ぶ。その木柱は一本一本異なる浮き彫りが施されている。その緻密な装飾に息を呑むばかりだが、中には明らかに手抜きのものや、志半ばで提出しなければならなかったっぽいのがあって笑える。ここのミナレットも登る(別料金1500 cym)。何故登るのか。そこにミナレットがあるから。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ジュマ・モスクのミナレットから見える、イスラーム・ホジャ・メドレセのミナレット。

ヒヴァの有名どころは概ね回りつくしたので、ここらで腹ごしらえ。カフェ『ブル・ギュンバス』でサムサとシャシリクを食べる。サムサはパイ生地にひき肉とタマネギが詰まったもの。食事中、蜂にまとわりつかれて困っていたら、店員のお姉さんが蝿叩きで追っ払ってくれた。ちょうど店の入口から蜂を追い出したところで、別の旅行客がやってきた。すかさず蝿叩きを背中に隠して注文を承るお姉さんに萌え。

17時ごろホテルに戻ってダラダラ休憩。ホテルを経営する家族の長男らしき青年に国際電話をさせてもらえるよう頼む。妹にワンギリして、私の生存を知らせる。

夕寝の後にホテルをうろうろ。このホテルは屋上に出られることを発見する。満点の星空に沈む遺跡の街、イチャン・カラ。まさにアラビアン・ナイト。

屋上から降りるとテラスのテーブルにイタリア人ツアー客のカップルがいて、メロンを食べている。話かけられたので、しばし英会話。ついでにメロンもごちそうになる。とてもおいしかった。

今日の支出:15ドル

2009年8月5日水曜日

8月20日 タシケントからヒヴァへ

第1章 ウズベキスタン

8月20日 タシケントからヒヴァへ

7時起床。朝食バイキング。ウズベキスタンらしい(かどうかはわからないけど少なくとも日本ではあまり見かけない)料理が並ぶ。野菜サラダを食べたかったけれど、生野菜は厳禁らしいので(野菜を洗う水道水でおなか壊すから)、我慢する。

9時ホテルチェックアウト。ホテルに荷物を預け、フロントで教えてもらった通りを歩いてウズベキスタン航空に向かう。
今日は快晴。というか、この時期のウズベキスタンはおおむね快晴。気温は東京とあまり変わらない程度に暑い。でも湿気がない分爽やか。そのかわり日差しが強い。
途中大きなバザールがあったので見学。ミネラルウォーターを買う(300 cym)。

10時30分ウズベキスタン航空に着き、ドル→cymの両替(1ドル=1370 cym)と航空券を購入。1000 cymの札束がもっさりしているので、財布には一部を収納し、残りは別の袋にしまう。航空券は今日のタシケント→ウルゲンチ(96000 cym)と9月3日のタシケント→ビシュケク(265000 cym)。本当は9月1日にウズベキスタンを出国してキルギスに入りたかったのだが、あいにくちょうど『独立記念日』にあたって飛行機が飛ばないそうなので、次の飛行機で妥協。3週間の旅程で丸々2週間をウズベキスタンで過ごすことになる。
それにしてもこのチケット購入は大変だった。いかんせん英語が通じない。向こうもロシア語が話せない客の相手は面倒らしく、窓口をたらいまわしにされ、さんざん待たされる。それでもどうにかこうにかチケットを手に入れ、2時間ほどしてウズベキスタン航空を後にする。

最寄りのオイビキ駅からメトロに乗ってチョルスー駅へ。ウズベキスタンの首都、タシケントでも最大の規模を誇るチョルスーバザールに行く。果物・ドライフルーツ・香辛料などの食材から、靴や洋服、電化製品に到るまで、何でも売られている。なぜかメイド服、それもすごくコスプレっぽいものが売られている。なんだろう。誰が着るんだろう。
ともかく、とても活気がある。

ランチにシャシリクを食べる。シャシリクは大きな金属の串に肉のぶつ切りを刺したり練った肉のタネを巻きつけたりして焼いたもの。たまねぎの千切りがのせてある(でも生野菜禁止なのでよけて食べる)。とてもおいしい。他にナンとチャイをいただく。ナンはフォッカチオというよりも円盤状のパンに近い。チャイは普通の紅茶。日本のスタバで出てくるようなシナモン風味のミルクティーではない。急須に茶葉が盛られていて、お湯が満タンに入れられている。

バザールをしばらくうろうろした後、15時にチョルスー駅を出てオイビキに戻り、タクシーを拾う。一旦ホテルに寄ってもらって荷物を受け取り、タシケント空港へ(一人2000 cym)。
15時30分空港着。水を買うなどしてのんびりする。この辺では炭酸ガスが入った水の方がよく売られている。私もけっこうガス入りの水好き。

17時30分搭乗、18時離陸。20時ウルゲンチ着。空港外にて「タクシ?タクシ?」と群がるおっさんたちの中から一人を選び、ヒヴァへ(一人7300 cym)。

この国に着いて気になっていたのは街路樹や公園の木々、あるいは電柱など、「立っているもの」はすべからく、下から1 m程度白く塗られていること。昼間はその理由がわからなかったが、夕暮れから夜にかけてタクシーに乗っていてわかった。その白い部分が車のライトを反射して光るのだ。街灯のない道路を車が安全に走行するために、これはなかなか賢い規則。

21時、ヒヴァのホテル、イスラームベックに到着。一泊一人12ドルの部屋にチェックイン。コンセントから電気が取れないことを除けば、エアコン完備・お湯の出るシャワー付のなかなかよい部屋。

部屋に荷物を降ろし、人心地ついたところで夜のヒヴァへ繰り出す。ホテルのある『イチャン・カラ(内城)』は高さ8-10 m、厚さ6 m、長さ2250mの城壁に囲まれた小さな街で、ヒヴァの見所となるイスラム建築の遺跡もここに集中している。集中しているというか、そういう遺跡でつくられた街が『イチャン・カラ』。ホテルから一歩外に出れば、そこはシルクロードのオアシス都市そのもの。月と星に浮かび上がる青いミナレットはとても神秘的。

少し歩いて『ファマール』というチャイハナでプロフを食べる(6300 cym)。プロフはニンジンや肉などが炊き込まれたピラフのようなもの。結構脂っこいがおいしい。

夕食の後も街をぶらぶらして、明日の観光の予習。月夜に佇むモスクやメドレセ(神学校)はとても幻想的。

今日の支出:281ドル (ほぼ航空券代)

※写真等の無断使用はご遠慮ください。
VPS