2015年6月5日金曜日

録音ノススメ(Ymobile 305ZT 解約について)4

[契約取消・前編]

私が調べた頃は、「無料で契約解除できた!」という体験談のほとんどが、

・速度制限開始の20154月より前の契約
・契約書内の説明事項の「3日で1GB」の項目に関して、販売員が説明したことを示す「レ」がない

という条件だった。一方私は

・速度制限開始後の20154月に契約
・契約書内の説明事項の「3日で1GB」の項目に関して「レ」が記入されており、私が「3日で1G制限」を了承の上で契約したという書面が存在する。

なので、無料解約は難しそう。

私が「3日で1GB」に同意の上サインしたのは、「速度制限下でも動画視聴は問題なく行える」等虚偽の説明を受けたから。「あえて都合の悪いことを伏せる」より「明らかなウソを吹き込む」方がだいぶタチが悪い。
しかしこういった問題は「言った」「言わない」の水掛け論になるのが常で、契約書へのサインもあることからどうしてもこちらの分が悪い。

けど、私には販売員の虚偽の説明を証明する手段がある。
録ってて良かった音声データ。
まさか実際に使うことになるとは思ってもみなかった。
オススメです、録音。

WiMAXの販売員に「Ymobileを無料解約して、ぼくと契約してよ!」とほのめかされたあと、その足でYmobileのカウンターへ。

かくかくしかじかで「3日で1GB」に関して虚偽の説明をされた、契約の取消を求む、と訴えたが、
「通信速度はお客様の使用状況次第ですから(苦笑)」
とあしらわれる。とはいえ、
「責任者と相談して後ほどお電話を差し上げます」
と一応取り合ってもらえたので、一旦帰ることにする。

2,3時間後、店舗責任者を名乗る男から
「この件は解除手数料免除には該当しない。」
との電話が。
「虚偽の説明のもとの契約であるので、無効である」
と訴えるものの、
「虚偽の説明ではない。貴様がどう解釈したか知らんが、契約書に同意サインをした以上この契約は成立しており、解除料免除は不可能。」
とまあ、想定通りの返答。なので、
「こちらには契約時の販売員とのやり取りを録音した音声データがある。契約内容の説明が虚偽かどうか、然るべき機関に判断を仰ぐ。」
と早々に切り札を出すと
「なんで録音なんかしたんですか!!」
と男は逆ギレww
「こういう事態に備えるためです。」
と答えると黙り込む店舗責任者。弱えぇw
「……とにかく、我々は製品に自信を持ってお勧めしているわけです。多くのお客様にご興味を持っていただけるよう、製品の素晴らしいところを誠心誠意ご説明しています。」
「製品の悪いところはご説明しないんですねw
と煽る私も大人げない。
「違います。私たちはお客様に喜んでいただけるように頑張っているのに、『虚偽』だの『ウソ』だの心外です!」
「でもウソですよね。」
「ウソじゃないですぅ〜」
「わかりました。ではYmobileの本社の方に直接ご相談させていただきます。」
「どうぞどうぞ。どうせ変わらないと思いますけど。」
「それならそれで、消費者センター、消費者庁の方に音声データを提出の上、事態を報告します。」
「好きにすればいいんじゃないですか。」
「それでは、失礼いたします。」


後編に続く。

録音ノススメ(Ymobile 305ZT 解約について)3

[「無料で解約する方法」に辿り着くまで]

305ZT購入から1ヶ月半ほど経過した20155月末、別件でヨドバシを訪れた際、WiMAXのブースにて販売員につかまったので、せっかくなので説明を聞くことにした。
Ymobile なんですけど、使い物にならなくって」とこぼしたら、販売員に

・実は20154月の「3日で1GB制限」施行以降、多くの YmobileユーザーがWiMAXに乗り換えている

・価格.comの口コミ評価も4月を境に1点台へガタ落ち。ちなみにWiMAX4点弱の安定した評価(サイトを見ながら)

WiMAX2+にも同様の制限はあるが、こちらは「3日で3GB制限」。おまけにWiMAX回線の方は制限ナシ。もしWiMAX2+3GB制限にかかったとしてもWiMAX回線に切り替えれば良い。WiMAX回線でも動画視聴に対しては充分な速度が出る(WiMAXYoutubeに繋ぎながら)

・月20GBということは一日平均0.7Gなので、「3日で3GB制限」にかかることはあまりないと思う。

と説明された。
まあWiMAXWiMAXで「電波が悪い」「屋外はまあまあだが、屋内と移動中は通信がブツブツ切れる」などと評判が良くないので、この販売員さんの話を鵜呑みにしてバラ色のネットライフを夢想すると305ZTの二の舞ってことになりかねんのだが。
でも自分はauスマホだし、WiMAXユーザーの夫が言うには以前より電波状況が改善されたとも聞くので、WiMAXを試してみるのも手かな、と。
あと口コミ評価を見るに、WiMAXが期待通りの性能かどうかはさておき、少なくともYmobileよりはマシなんだろう、と思った。

とはいえ、WiMAXへの乗り換えをするにあたり問題となるのがYmobileへの契約解除手数料。そこに機種代分割払いの未払い分が上乗せされると、有に5万円はかかる。なので販売員に、
「まあ、あと2年間の我慢を5万円で買うかどうかですね。自宅で検討します。ありがとうございました。」
と告げ、カウンターを立ち去ろうとした。すると販売員が
「これ、僕が言ったって、言わないでくださいね。」
と言いながら、「305ZT 解約 無料」のキーワード検索画面を見せた。

出るわ出るわ、4月以降にネットが使えなくなった者たちの怨嗟の叫び。
そして、「私はこうやって解除料を無料にした」という体験談の数々。

そうか、私だけが愚かな消費者じゃないんだ。
みんな詐欺まがいの商法でゴミルーターを買わされたんだ。
そして、騙された消費者を守る法律が存在するんだ。

というわけで、私も無料での解約にトライした。
それにしてもYmobileがひどいのはともかく、WiMAXの販売員も大概だなw 

録音ノススメ(Ymobile 305ZT 解約について)2

[305ZT契約までの経緯]

私は5年ほど前からe-mobile(現Ymobile)のポケットWi-Fiを愛用している。引っ越しが多く、固定回線を引いても契約やら解約やらの手続きがめんどうなので。
また、ガラケーからスマホに持ち替えた時、パケット定額に加入せずスマホでのインターネットはすべてポケットWi-Fiを介して行うことにした。
そうすると、スマホの基本使用料+機種代分割払+通話料その他で3000円ちょい、ポケットWi-Fiの使用料で4000円弱、合計の通信費の月額は8000円未満に抑えることができた。

5年間、何回か新機種に乗り換えつつ、特にストレスも感じずにポケットWi-Fiを使っていたが、2013年に購入したGL04P20149月頃から速度制限の対象になり、不自由を覚えるようになった(実際は5月くらいから速度規制があったらしい)。
この速度制限は月の通信量が10 GBを越えると徐々に通信速度が遅くなるというもので、実感としては毎月27日あたりから使い物にならなくなる。3031日はGmailも開けないレベルで遅い。
ただ、パソコンを使わず、インターネット通信をスマホのみに限定すると、31日まで問題なく使える。
通信量を気にしてネットをしなければならなくなったのはストレスだったが、仮にe-mobileを切ってスマホのパケット定額に加入するとしても上限が7GBとより厳しくなる上、月額6000円近くも上乗せされるので、まあこのまま10GBをちびちび大事に使っていくことにしよう、と思った。

そうこうしているうちに20153月頃、Ymobileからキャンペーンハガキが届く。
GL04Pをお使いのお客様にスペシャルキャンペーン!今なら最新機種305ZTに無料で機種変!しかもなんと、通信量7GB超過による速度制限解除料も無料!実質高速通信使い放題!」
だそうな。今までも最新機種への無料機種変のお知らせが届くたびそれに乗っかってきたし、「10GBで速度制限」に不自由を感じていた私にとって「高速通信使い放題」は魅力的だったので、ホイホイと機種変することに決めた。
が、ハガキや電話での機種変には不安があるため、近所のヨドバシカメラにて、販売員の説明を受けつつ手続きを行うことにした。

20154月。このころ既に「3日に1GB制限」は開始されており、ネットは大炎上だったそうなのだが、情弱の私はググりもせずに、のこのこヨドバシのYmobileブースへ。
しかしそこには「7GBの速度制限解除料無料キャンペーン中!」と、ハガキと全く同じ内容の広告が。なんでい、旧機種利用者だけじゃないんかい。まあでも「あなただけ」「今だけ」と銘打ちながら実態は「誰でも」「いつでも」なんてのはよくある話で。
「キャンペーンと言っときながらそもそもYmobile7GB制限を設けることなんてハナから考えておらず、そのエサでアホな消費者を大量に釣りながら、『3日で1GB制限』の方で顧客の大幅増加による過剰な通信負荷を捌く」なんて意思があるとはつゆ知らず。
特に不信感を抱くことも無く、カウンターへ。

カウンターにて契約内容に目を通すと、「直近3日間の通信量の合計が 1 GB を上回ると速度制限が生じる可能性がある」との文言が。
情弱の私、大好きな動画視聴に一体どれだけの通信量を消費しているのか全く把握していなかった。
ので、この制限が実感としてどのようなものか販売員に訊ねたところ、概ね以下の回答を得た。

・あなたの使用状況を確認したところ、平均20GB/月なので、このくらいの使用であれば制限はほとんどかからない。(いや、月20GBなら3日で2GBなんだから確実にアウトだろ……気づけ自分。)
・この規制は、たとえば1TB/月などとんでもない使い方をする一部の利用者によって他の多くのお客様が使いにくくなるという事態を避けるために設けられたもの。あなたのような利用者を対象としているわけではない。
・仮に制限がかかったとしても、Youtubeの低中画質なら問題なく再生できる。
・この速度制限はあなたのインターネット利用に歯止めをかけるものではないのでご安心ください。

で、ご安心したので305ZT購入及び契約を行った。

結果。

まあひどい。
どうひどいかって、それは他の方々のブログや価格.comでボロカスに言われている通り。
「中低画質なら問題なく再生できる」なんて真っ赤なウソ。
実感としては、GL04Pの毎月27日くらいの使いづらさが毎日続く。
確かにGL04Pのときは31日にもなるとGmailも開けなかったので、遅いながらもGmailtwitter(画像は無理)は開けるだけ305ZTのがマシだが。
しかしGL04P25日くらいまでは動画視聴にほとんどストレスを感じなかったのに、305ZT は「毎日」動画が見られない。正確に言えば、再生時間20分くらいなら10 Mbpsくらい出るが、それ以降は100 kbpsにも満たない。5分の動画を1時間かけて見るレベル。
またGL04Pではネット接続をスマホに限定すれば通信量の節約によって月末までなんとか使えたが、305ZTはスマホのみのネット接続でこの有様。

アホなことした、機種変しなきゃ良かった。

とはいえ、この頃の自分は「不当契約につき契約取消を申し立てよう」なんて発想は全く無かった。あと2年間この劣悪なネット環境で我慢するか、泣く泣く多額の解除料を支払って他社に乗り換えるか。

ニコ厨を卒業し真人間として生きよう、三十路だし、と完全に泣き寝入りの構え。

録音ノススメ(Ymobile 305ZT 解約について)1

Ymobile 305ZT を解除料無料で契約取消するにあたり、諸サイト様の体験談等に大変助けられましたので、私のケースも誰かのお役に立てれば良いなぁと思い、ここに書くことにしました。

結論から言うと

・速度規制が開始された20154月以降の契約で
・契約書内の重要説明事項「3日で1GB制限」の項目に「レ」が入っている状態で

解除料を無料にできました。ただし、

・契約時の販売員とのやり取りを録音しており、重要説明事項に関して虚偽の発言があったことを証明する手段があった
・その録音データを実際にYmobile側に提示する機会は無かった

ことを申し添えます。

前説は飛ばして、契約解除の流れを読みたい方はこちらへジャンプ。

契約取消・前編

[305ZT問題]

Ymobile 305ZT をご存じない方へ。事態の詳細は「305ZT 解約」だの「305ZT 炎上」だのでググれば色々出てきます。が、私はあんまり把握していません。
情弱の私が知っている範囲でかいつまんで説明しますと、

305ZTは元々、その月のデータ通信量が7 GBを越えると速度制限が生じる(auスマホのLTEフラットと似たようなもん?)。この速度制限を解除するためには、0.5 GB ごとに課金する必要がある。

・またこれとは別に、20154月より「直近の3日間の通信料の合計が 1 GB を上回ると速度制限が生じる『可能性がある』」という制限が加わった。こちらの制限は課金では解除できない。

Ymobile はデータ通信量 7GB を越えた場合の速度制限解除料を無料にするキャンペーンを打ち出し、「データ通信無制限!」「高速通信使い放題!」などという売り文句で契約者数を爆発的に伸ばした。

・が、20154月から始まった「3日で1GB」制限のおかげで、「高速通信使い放題!」という売り文句とはほど遠い状態に(1GBYoutube標準画質で10-20分くらい)。むしろこっちに引っかかって月7GBも使えない、という人も。

・この「3日で1GB」制限は契約書の重要説明事項にも表記されているが、販売員が説明をスキップしたり、過小に表現(「動画視聴は問題なく行える」など)することによって、顧客を騙して契約させるケースが相次ぎ、実際に利用を開始したら遅くて遅くて使い物にならないということで大炎上。


305ZT販売当初から「3日で1GB」の速度制限が生じる可能性は示されていたが、20154月にYmobileとソフトバンクが合併することにより、「ほとんど制限はかからない」だったものが「毎日確実に制限がかかる」に変化した、と説明するサイトもある。

2015年3月25日水曜日

[mixiニュース] 子どもにゲームは禁止すべきですか?

私も子どもの頃ゲームを持ってなかった。ゲームを禁じられていたというより、一万円以上の高額のおもちゃは買ってもらえないことになっていたので、ゲームをおねだりしたこともなかった。高額というのもあるが、据え置き型のハードはリビングの景観を乱すので親は嫌がるだろうな、とも思っていた。「大人になって自分のお金を持てるようになったら、好きなだけゲームで遊ぶんだ!」と心に誓い、そしてそれは実現した。

そういう家庭環境だったからか、私も「たかだか子どものおもちゃにウン万円は高額過ぎる」という価値観を持っている。将来自分の子どもにねだられたら、つい眉をひそめてしまうかもしれない。だけど子どもの人間関係におけるゲームの重要性は30年前の比ではない。

私が小学生の頃ですら、友人宅でみんなでゲームに興じてるときの疎外感といったらなかった。たまにコントローラーを触らせてもらえても、マリオカートでひたすら逆走するわ池にハマるわ穴に落ちるわお話にならない。コースを走っているよりジュゲムに釣られてる時間の方が長いくらいだった。当然みんなと熾烈なデッドヒートを繰り広げることはなかった。

ちなみに外でお金を使うことも制限されていたので、みんなで駄菓子屋で買い食いしているときの疎外感といったらないし、自転車も買い与えられなかったので、みんなでちょっと遠くの図書館に行く時、自分以外の全員が自転車なのを一人走って追いかけているときの疎外感もヤバかった。良い友達に恵まれたので、それで苛められたり仲間はずれにされたりってこともなかったけど、「超仲良しグループ」の中で一人「超仲良しってほどでもないけどまあ仲良しの子」でいるのは寂しかった。

私の時代ですらこんなに辛かったのに、いわんや現代をや。
30年前はまだいい。友達の家でゲームをするときは、親機に繋がれたコントローラーで遊ぶだけだし、自分のセーブデータは自宅にあるわけだから、友人宅ではレベル上げとか出来ないし。
でも今は通信機能を使って、自分のメインデータで対戦やら協力プレイやら楽しむわけじゃん?そこで友情を育むわけじゃん?その輪に「親の教育方針」のせいで入れないって相当辛いよな。限りある子ども時代の貴重な機会が奪われているよな。

「ゲームを持っていないくらいで友達になれないなら、初めから友達にならなくてよろしい」
「真の友達ならば、ゲームがなくても友情を育めるもの」
というアホ親も世の中にはいるそうだが、そのアホ親は何一つ話題を共有できない人間と「真の友達」になれるんだろうか。
好きなことを共有していて一緒にいると楽しい「友達」が何人もいる中、何一つ話題を共有できない人間とあえて「真の友達」になるだろうか。

老若男女関わらず、深い人間関係を構築するには経験の共有や共に過ごす時間が必須であって、そのためにゲームは(今ならスマホとかも?)不可欠なツールだと思う。





■7,500人以上教えた専門家が回答!「子どもにゲームは禁止すべきですか?」 
(It Mama - 03月25日 12:41) 
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=163&from=diary&id=3337363

2014年11月18日火曜日

ディズニーアニメの訳詞

「アナ雪」翻訳の難しさ…「ありのまま」主人公に思い重ねて
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141117-00000543-san-movi

上記の記事に関して。

>「作品でしか成立しない歌ではなく、単独でも成立するような歌詞がほしい」

確かに松たか子の歌う日本語版は「単独でも成立」してたと思うけど、作品の中では成立していなかったように思う。

とは言え、初めて日本語版の「Let it go」を聴いたときは、松たか子の歌唱力の高さも相まって、すごく感動した。

ディズニーアニメの訳詞って酷いのが多いんだよね。
例えば「ノートルダムの鐘」の「Out there」なんかが顕著。
曲も良くて、原語の歌詞も素晴らしくて、日本語吹替えの石丸幹二も素敵だったのに、日本語訳の歌詞がぶち壊しだったわー。

原語


日本語


そもそも日本語は英語と比べて一音節に含まれる情報量が格段に少ないから、英語の歌詞の意味を全部日本語に置き換えて同じメロディに突っ込むなんて無理なんだよな。

だから一語一句にはこだわらず、曲全体を通して伝えたいテーマや感情、情景を日本語で表現すればいいと思うわけ。そのためなら順番入れ替えてもいいし、省略してもいいし、なんならオリジナルの文章を加えてもいい。

逆に一語一句を訳すことにこだわると、かえってその歌曲の本質が失われると思う。英語と日本語は違いすぎるからね。

あと、訳詞といっても「詩」だから、詩として成立させて欲しい。
英語には英語の韻の踏み方があるように、日本語には日本語の韻の踏み方があるわけだからさ。

そういう意味で「Out there」は酷かった。日本語舐めてんのかって感じ。なんか、英語歌詞をそのまま訳して無理矢理メロディに乗せた感じで字余り字足らずが目立つし、リズム感も無いし、言葉の選び方にセンスを感じない。



ディズニーアニメの訳詞は程度の差はあれどガッカリクオリティが多いんだが、山寺宏一の歌う「アラジン」の「Prince Ali」は好き。

原語


日本語


例えばイントロのコーラスで
Make way for Prince Ali
Say hey! It’s Prince Ali

なのが日本語では

♪頭(ず)が高いぞ
プリンスのお成りだ

ってなってるんだけど、「Make way」が「道を開けろ」じゃなくて「頭が高いぞ」ってところに鳥肌立った。
英語では「頭が高い」なんて一言も言ってないし、そもそも米国人には「頭が高い」という概念は無いわけだが、アラジンをアリ王子に仕立てて荘厳なパレードをするというこのシーンは、日本人にとって「頭が高いぞ」という表現が最も当てはまると思う。

で、アナ雪の「Let it go」は私にとって「Plince Ali」以来の素晴らしい訳詞なんだ。

原語


日本語


日本語の歌として成立してる。字余り字足らずがほとんど無く、一語一句を訳すことに執着せず、日本語ならではの表現とリズム感で曲の世界観を表している。まるで元々日本語の歌として作られたかのよう。
あと記事にもあるけど、リップシンクがすごい。
そりゃ一昔前のセルアニメと違って、完全に英語の動きになっている口に日本語を歌わせるのは無茶なんだけど、例えば

The cold never bothered me anyway

が日本語では

♪少しも寒くないわ

ってなってて、「anyway」と「ないわ」のリップシンクがすごい。本当に「ないわ♪」って歌っているように見える。

もちろん「The cold never bothered me anyway」は「少しも寒くない」という意味ではない。
直訳すると「ちなみに私は寒さに煩わされたことなど一度もない」って感じになるのかな。
つまり、寒くないわけじゃない。寒いけど、雪の女王であるところのエルサにとってそれは不快であるどころか、むしろ心地良いことなんだよな。
今まで他人を傷つけないように、他人に恐れられないように自分の力を抑圧してきたけれど、彼女の力は彼女自身を傷つけたことは一度もない。だからもう力を抑圧することはやめて、人里離れて好きにやってやる。誰もいないところでありのままに生きていく。
そういう複雑なニュアンスを含んだ文章なんだけど、日本語ではたった十音節でそれを表現することはできない。なので「少しも寒くないわ」は良い妥協だったと思う。

というわけで、私は「Let it go」をすごく気に入っているんだが、文頭に書いたように、日本語の歌として単独でも成立している反面、劇中曲として成立していないと思うんだよな。

どっちも「ありのままに生きていこう!」って歌っているんだけど、原語は日本語のポジティブなイメージと真逆で、むしろネガティブな歌だと思うんだよな。

記事に
「今の普通の若い女性たちが気持ちを重ねられるような歌詞」
とあるように、日本語版は「もう自分を偽らなくて良いんだよ」「ありのままのあなたが一番素敵なんだよ」「自分を装わないで、生身の自分で社会生活を送ろうよ」って感じ。「ありのまま」は自制・自罰・自虐からの解放を意味している。

原語版にも「自分からの解放」というニュアンスも無くはないけど、それよりも「他者からの解放」の方にウェイトが置かれていると思う。たとえば

Don't let them in,
don't let them see
Be the good girl you always have to be
Conceal, don't feel,
don't let them know

この辺に他者からの抑圧に対する恨み辛みが込められてる。で、さらにここから

Well now they know (手袋ポイッ)
Let it goLet it go~……

と続くわけだ。
「よい子でいろ、絶対にバレるな、って言われてきたけどバレちゃったもんはしょうがない。隠しても無駄だし好きに生きるわー。」と開き直ってる。

Turn away and slam the door
直訳:背を向けて、ドアを思いっきり閉めてやる
I don't care what they're going to say
直訳:誰が何と言おうと気にしない
I'm never going back, the past is in the past(ティアラポイッ)
直訳:二度と戻るもんか、過去は過去へ

ここら辺の歌詞からも、エルサを「ありのまま」でいさせなかったのはエルサ自身じゃなくて「他者」であり、エルサがそれを嫌悪していることが伺える。
極めつけはこれ。
Let it go, let it go
That perfect girl is gone
意訳:好きなようにさせていただくわ。ご所望の「よい子」はもう死んだの。

なんかこう、日本語版と違って原作はかなり攻撃的でやけくそだよな。どう考えても、「会場のみんなも一緒に歌おう!」ってテンションの曲じゃない。

で、この歌の後エルサがやったことは単なる引きこもりだろ?
「自分を装わないで、生身の自分で社会生活を送ろうよ」なんてとんでもない。
エルサは他人を傷つけたり怖がらせたりさせないように、社会をシャットアウトした。
エルサがありのまま生きるには、社会と断絶するしかなかった。
引きこもる場所が実家かマイホームかだけで、本質的には何も変わらない。
Let it go」は壮大な引きこもり宣言なんだよな。底抜けに明るいネガティブソング。
それに対して、日本語のポジティブで前向きな歌詞は、映画の展開と矛盾してると思う。



上述のネガティブな歌詞は、和訳では全く別の言葉に置き換えられていることが多い。

I'm never going back, the past is in the past(ティアラポイッ)
直訳:二度と戻るもんか、過去は過去へ

が日本語では

♪輝いていたい もう決めたの

になってたり。
あと、原語でエルサは「よい子でいなさい」と抑圧されたことにかなり執着を持っているんだけど(”Be the good girl you always have to be” や “That perfect girl is gone” など)、日本語版では「よい子」に関わる歌詞が出てこない。



それから、同じ意味として和訳しているんだろうけどニュアンスが全然違う歌詞も結構ある。

例えば日本語では

♪二度と涙は流さないわ

なんだけど原語では

Youll never see me cry

になってる。「二度と涙は流さない」という意訳も正しいだろうが、この場合は直訳の「あなたが私の涙を見ることは二度とないだろう」の方が本来の意味に近いと思う。
「私、もう泣かないの!ありのまま笑って生きるわ!」なんてポジティブな意味じゃない。
「二度と貴様の前で泣くかバーカ」くらいネガティブで挑発的な歌詞だと思う。

あとはサビの部分で何度も出てくる

♪風よ吹け

いかにも「明日は明日の風が吹く」みたいな、エルサの新しい人生や将来への希望を彷彿とさせるような言葉だけどさ。原語では

Let the stome rage on
直訳:嵐よ荒れ狂え

なんだよね。「風よ吹け」っちゃまー「風よ吹け」なんだけど、テンションに天と地の差があるよね。希望どころか、破壊衝動を感じる。

と、長々とボロカス言ったけど、「Let it go」も「ありのままで」も好きな歌です。

でも完全良い子ちゃんな「ありのままで」よりも「Let it go」の方が毒を感じるから好きかな。

2014年9月10日水曜日

私の海外渡航歴

1996年7月 タイ
2004年2月 スペイン
2005年3月 台湾
2008年2月 韓国(済州島)
2008年8月 ウズベキスタン
2008年8月 キルギス
2008年8月 カザフスタン
2008年9月 シンガポール
2012年4月 中国(上海、蘇州、杭州)
2014年2月 モロッコ

国の数はまあまああるけど、地域は限定されているな。
東アジア、東南アジア、中央アジアと、やはりアジア圏が主。
スペインとモロッコも地中海をはさんでお向かいさんだし。
そしてなぜか英語圏・キリスト教圏を避けたラインナップ。
まあシンガポールは英語圏、スペインはキリスト教圏と言えるかもしれないが。

ハネムーンはどこに行こうかなぁ。
そろそろ普通に欧米列強に行きたい気もする。
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